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2500年前の仏教集団にもいじめはあった…ブッダに学ぶ「いじめられた人が取るべき行動」

source : 提携メディア

genre : ライフ, ライフスタイル, 社会

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「知らなかった」で済ませる学校をゼロにする

・学校、先生側

職員室にあっては、先生同士が協力し、歪(いが)み合っていてはいけない。クラスにあっては「いじめは絶対に許さない!」という気迫で、生徒の前に立つことが必須だ。ブッダは弟子たちに法を説く際の姿勢を「獅子吼(ししく)」せよ、と示した。まさにライオンが吼えるがごとく、法を説けと言うのだ。

問題が起きてからでは遅い。ダメなことはダメ! それをリーダーである先生が常日頃から、毅然とした態度で示すことが、子どもたちを守ることにつながる。

私自身、学校の運営や空手道場での指導を通じて、20年以上、先生たち、子どもたち、そして保護者と関わってきた。

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特に空手道場には、いじめっ子といじめられっ子が共存していた。いじめられっ子はどんなに庇っても、慰めても強くはならない。けれども、どんないじめられっ子も、体力と技術が身につけば、自然と自信をつけて強くなる。

学校は受験のための知識やスポーツで勝つことを教える場所である前に、「人間育成」の場として、明るく強かな人間を育てる場所のはずだ。

「いじめる子」「いじめられる子」それを「知らなかった」と弁明する学校現場が増えているとしたら、従来のままの延長で良いはずがない。本気で「いじめ」を無くすつもりならば、学校を根底から見直す必要があるのではないだろうか。

大愚 元勝(たいぐ・げんしょう)
佛心宗大叢山福厳寺住職、(株)慈光グループ代表
空手家、セラピスト、社長、作家など複数の顔を持ち「僧にあらず俗にあらず」を体現する異色の僧侶。僧名は大愚(大バカ者=何にもとらわれない自由な境地に達した者の意)。YouTube「大愚和尚の一問一答」はチャンネル登録者数57万人、1.3億回再生された超人気番組。著書に『苦しみの手放し方』(ダイヤモンド社)、『最後にあなたを救う禅語』(扶桑社)、『人生が確実に変わる 大愚和尚の答え 一問一答公式』(飛鳥新社)。最新刊は『自分という壁』(アスコム)。
2500年前の仏教集団にもいじめはあった…ブッダに学ぶ「いじめられた人が取るべき行動」

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