〈解説〉

 北朝鮮脱出者の過酷な旅に同行し、その実態を記録したドキュメンタリー。

 80代の祖母と幼い子供2人を含む5人家族のロ一家は、1000人以上もの脱北者を支援してきた韓国のキム・ソンウン牧師の力を借りて、中国、ベトナム、ラオス、タイを経由して韓国を目指す。

 10年前に脱北して韓国に暮らすリ・ソヨンは、祖国に残した17歳になる息子を脱北させるべくブローカーと頻繁に連絡を取るが、事態は最悪の方向に進んでしまう。

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 脱北者や支援者たちへのインタビュー、隠しカメラが捉えた北朝鮮の映像も差し込みながら、閉ざされた“楽園”の実態に迫る。監督は、Netflixドキュメンタリー『シティ・オブ・ジョイ~世界を変える真実の声~』のマドレーヌ・ギャヴィン。115分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆「脱北」の仕方のディテールや韓国におけるキリスト教の特異な使命感。一家総出(婆さんから幼児まで)というのが新味。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆驚いた。資料映像の域にとどまらない力強さが画面の隅々に行き渡っている。切迫感を伴うだけでなく、苦渋の色も濃い。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆脱北は命がけ。だが北に留まれば行き倒れて飢え死ぬ可能性も。様々な隠し撮りに震えあがり、苦しむ一家に感情移入。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★☆凄まじい現実が映っている。多種多様なカメラが知られざる場を捉える目となり、禁忌のベールを剥がす報道を可能にした。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆脱北者と牧師を映すカメラを固唾を飲んで見守った。ユートピアと言われた国のアイデンティティ。日本との歴史も考察。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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INFORMATION

ビヨンド・ユートピア 脱北(米)
TOHOシネマズ シャンテ、シネ・リーブル池袋ほか全国公開中
https://transformer.co.jp/m/beyondutopia/