女優・おしの沙羅(28)。書道家としても「雨楽(うら)」の雅号で活動し、現在放送中のドラマ『ジャンヌの裁き』(テレビ東京系)では演者としての出演に加えて、書道家として題字も手がけている。さらには、「忍野さら」の名前でグラビアアイドルとして活動した過去も持つ。

 そんな彼女はどのようにしてグラビアアイドルから、女優と書道家の二刀流へと転身を遂げたのか? その経緯をインタビューした。

おしの沙羅さん ©松本輝一/文藝春秋

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グラビアアイドルから女優の道へ  

――取材にあたって、今年の干支も書いていただきありがとうございます。

おしの沙羅(以下、おしの) 雑誌での「書初め企画」は憧れだったので嬉しいです! 「辰」は今年の文字ということで、年の初めにいいスタートダッシュが切れるように、躍動感がある力強い感じで書けたらなと思って書きました。文字を書いているところの写真を撮られるのは、初めてというわけではないんですけれど、中々ないのでちょっと緊張しました(笑)。  

――グラビアアイドル時代は、何か印象に残る撮影はありましたか?

おしの なんだか、私グラビアをやっていた時の記憶があまりないんです……。ありがたいことに忙しくさせていただいていたこともあり、あまり覚えていないことが多いんです。「今月は3回海外に行きます」みたいなこともあって。自分が今どこにいるのか分からなくなっていたこともありました。

 当時20歳くらいの大学生で、社会に出た経験もなかったこともあって、毎日必死で目の前のことをとにかく一生懸命するという感じでした。

おしのさんによる今年の干支「辰」の書 ©松本輝一/文藝春秋

――グラビアアイドルとしても順風満帆なご活躍をされていましたが、どうしてグラビアアイドルの仕事からの卒業を決断したのでしょうか?

おしの 女優になりたいと思ったからですね。24歳の頃『絶対正義』という東海テレビのドラマに出演させていただく機会があって、全く演技経験の無かった私は、お芝居ってなんて繊細で難しいんだろうって思いました。今でもとても難しいですけれど、最初は本当に何もできませんでした。元々映画が好きなこともあり、もっとちゃんとお芝居ができるようになりたいと思って、グラビアアイドルを卒業することにしました。