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さらに「大分類」にまで視点を上げれば、「東京に住んでいる」「身体を動かすことが好き」「鶏肉が好き」と、もはや共通点が何も出てこないほうが難しいレベルにまで範囲を広げられます。

会話のなかでとっさに共通点を見つけるのが苦手な人は、このような形で自分の特徴をあらかじめ大分類・中分類・小分類に分けて整理しておくことで、相手との共通点をすぐに見極められるようになります。

47通りの答えをあらかじめ用意する

さらに、「自分の特徴に被りやすい質問」を先に準備しておくと、自然な会話のなかで共通点を見つけやすくなります。

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「スポーツは好き?」と聞いて、答えがイエスなら「何のスポーツ?」と聞きます。そこで自分の趣味であるバスケットボールと共通しないかを確認し、その答えがノーであれば、「ということはインドア派?」とさらに聞いて、インドア系の自分の別の趣味などと共通項がないかを確認する。

こんな感じに、ある程度先までイエス/ノーの質問のパターンをあらかじめ用意しておくのです。

もう1歩進んだ方法として、相手がどんな答えやリアクションをしても、必ず自分との共通点に引き寄せるパターンをあらかじめ準備しておく、という手もあります。

たとえば「出身はどちらですか?」と聞けば、相手は47の都道府県のどれかを答えるでしょう。そこで、あらかじめ各都道府県と自分とのかかわりを47通り準備しておきます。

「沖縄ですか。実は私も、一度旅行に行ったことがありまして……」「秋田ですか。私は直接行ったことはないんですが、実は秋田名物の桜の皮の茶入れを普段から使っているんですよ」「へ~、愛知ですか。部下の1人が名古屋出身で……」

こんなふうに、一つひとつは他愛もないエピソードでかまわないので、とにかくどんな答えが出てきても共通点につなげられる受け答えのパターンを事前に準備しておくと、なかなか共通点が見つけられない相手や、細かく相手の情報を聞き出す時間的な猶予がない場合に便利に使えます。