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「手土産は絶好のチャンス!」顧客の心を掴む営業術 私があえて役に立たない物を贈っているワケ

source : 提携メディア

genre : ビジネス, 働き方, 社会

note

私が常に5色のハンカチを持ち歩くワケ

私自身、このテクニックを相手との距離を詰める際の鉄板パターンにしています。少しアレンジして、常に5色のハンカチを持っておくという方法です。

こうしておくと、相手が何色のハンカチを持っていたとしても、「あ、同じ色ですね!」と言えます。相手のハンカチの色がわからなくても、ネクタイの色やシャツの色などを指して、「あ、その色、今日の私のハンカチとお揃いです!」などと言いながらその色のハンカチを取り出せば、とりあえず最初の共通点をつくり出せます。

そして少し話したあとで、「実は『一緒ですね!』と言いたいがために、いつも5色のハンカチを持っているんですよ」とハンカチをすべて見せることで、ちょっとした笑いも取れます。

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さらにその理由について話すことで、「営業のプロフェッショナル」としての実力を相手に印象づけられる、というわけです。

5色のハンカチは少し上級者向けの方法ですが、似たようなネタや展開を自分なりに考えて準備してみましょう。私自身を含め、コミュニケーションが得意ではない人ほど事前の準備が物を言います。

商談の途中で話に詰まってしまったとしても、この鉄板パターンで少なくとも1つは共通点を引き出せるので、初対面でも緊張しにくくなる効果もあります。

ポイント
共通点を3段階で把握するのに合わせて、自分に関する情報も事前に3段階で整理しておく。
そのうえで、必ず共通点が生まれる鉄板質問を用意する。

必殺の手土産の選び方

相手との初対面時や、先方の職場や自宅へ訪問するときには、手土産を持っていく営業担当者が多いでしょう。しかし、それだけでは他の営業担当者と同じで、強い印象は残せません。

長く安定した関係をつくりたければ、相手に何かをプレゼントできるタイミングは、絶好の印象づくり・話題づくりのチャンスだと捉えてください。

私の場合、手土産のお菓子などとは別に、事前にヒアリングしている相手の趣味に応じた小物をプレゼントするようにしています。あなた自身のユーモアやオリジナリティを組み合わせた品物であれば、なおよいでしょう。