「何度か送信したのですが、送信エラーが続いたので観光企画課に電話で確認しました。数時間後、事務局になっていたJTBから『受理された』という確認の連絡がありました。それで2次避難所として登録されたと思ったので、15日からの受け入れ体制を整えるためにあわただしく準備を進めました。ただしばらくしたら、金沢市内の宿泊施設が飽和状態になって小松市や加賀市、隣県にまで誘導されているとの話を耳にして、うちには1人も来ていないのにおかしいなと思いました」
「県は(避難所からラブホテルを)除外している」との回答
Aさんの経営するラブホテルは金沢市内にある。しかし事務局から避難者の受け入れ打診は全く来なかった。
「被災された方から直接の問い合わせは数件ありました。うちのホテルは北陸道のインターチェンジが近くて、能登半島へのアクセスも良い。駐車場も無料ですし、バストイレ別で部屋はビジネスホテルより広いです。直接の問い合わせはあるのに、県のコールセンターから打診は1件もきませんでした。被災された方からお金をいただくのも申し訳ないけれど、私たちの持ち出しで受け入れることも難しかったので、『県を通じて申し込んでもらえれば避難所扱いになるので宿泊費を無料にできると思います』とお伝えしました」
しかし、県からの連絡はその後もなく、1月23日にAさんは観光企画課に「ホテルは金沢市内にあり、希望者もいるはずなのになぜ打診がないのでしょう? 受け入れ斡旋をする気があるのかないのか教えてほしい」との問い合わせをした。
「翌日の午後に事務局のJTBから連絡があり、『ラブホテルとは知らなかった』『お断りの連絡をしていなかったのは、申し訳ない』などの返事があったんです。しかし私は申請する時に『ラブホテル』と書いています。納得できないのでやりとりを続けると、『県は(避難所からラブホテルを)除外している』との回答でした。あらためて観光企画課に聞くと、そちらは『申請は受理されているが、マッチングされていない』という回答でした。つまり、県の説明が相手によって違うんです」