「ソープランドを経営していた身としては信じたくない話です。でも実際の所、“替え玉”の検査票を出されても本当かどうかは、店側は確認しようがないんです。我々は女の子の良心を信じるしかない」
だが、性風俗で働く女性たちだけが感染拡大の源になっているわけではない。性風俗店で働く女性らを支援するNPO法人「風テラス」の担当者はこう話す。
「性病の感染予防のため、定期的な検査を徹底しているお店や女性も一定数存在します。しかし、男性客側が検査や治療をしなければ意味がない。だが、男性客側に検査結果の提示を求めると集客に影響するため、男性側に検査を求める風俗店はかなり少ないのが現実です」
『替え玉』検査をさせた本人を直撃
社会問題になっている梅毒。B子は“替え玉”検査をしたことをどう考えているのか。B子にも話を聞こうと連絡したところ、
「事実無根です。(今も風俗で)働いてはいます」
とだけ語るのだった。A子さんに再び話を聞いた。
「B子からは治療薬の写真なども送られてきていましたし。それだったら彼女からもらったあのお金はなんだったのか……。梅毒がものすごい勢いで増えているのを、改めてニュースで見て、自分のしたことを後悔するようになりました。彼女にも反省してもらって、今後はきちんと検査を受けて欲しいと思っています」
前出の三鴨教授がこう嘆息する。
「かかりつけの医師であれば、顔がわかるので“替え玉”は不可能です。ですが、初めて行くクリニックでしたら、別人が受診しても確認しようがない。残念ながら、“替え玉”を使おうとすればいくらでも可能なのが実情です」
プライバシーを逆手に取った“替え玉”は、氷山の一角なのかもしれない。
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