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「B子はしきりに“出稼ぎ”に行きたがっていました」(同前)

“出稼ぎ”とは、居住地から離れた地域の風俗店で、1、2週間から1カ月程度の期間限定で集中的に働くことを指す。日給保証もあるなど、高収入につながる。

 一方で、新たな風俗店で勤務を始めるにあたり、性病の陰性証明の提出を求められる場合が多い。

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「梅毒にかかっていたため、検査で陽性になることがわかっていたB子は『代わりに性病検査を受けて欲しい』と懇願してきました。報酬をちらつかせ言葉巧みに誘ってきました」(同前)

〈偽名つかって検査受ける事自体は犯罪じゃないから大丈夫!!!〉

 B子のLINEにはその時の文面が残っている。

〈偽名つかって検査受ける事自体は犯罪じゃないから大丈夫!!!〉

〈私が●●●●(A子さんの愛称)が見せてくれた検査票勝手に悪用した事にするから●●●●悪くないわ〉

 A子さんは、最終的に根負けし“替え玉”になることを受け入れた。

 

「交通費や検査費用などを込みで5万2000円をB子からもらいました。検査費用を抜くと2万円ほどが手元に残りました」(同前)

 A子さんは、9月下旬に大阪市内にあるクリニックを訪れた。性病の検査は、自費診療のため保険証を提示する必要はなく、身分証の提出も求められない。プライバシー保護のため、受付で名前と電話番号を記入するだけで受診が可能だ。

 その日、B子の名前と電話番号を使って受付を行い、1万9300円を支払い、血液検査と陰部の検査を受けた。

 検査結果は即日判明する。IDとパスワードさえあれば、インターネット上で閲覧可能だ。

「IDとパスワードが書かれている結果報告書引換券の写真をLINEでB子に送りました。ここから先は想像ですが、おそらくB子は検査結果にアクセスして、それを働く予定の店舗に見せたんだと思います。B子はその後、北関東や北陸、東海、九州地方の風俗店を転々として、お金を稼いでいたと聞いてます」(同前)

 歌舞伎町などでソープランドを経営していた男性は、梅毒検査と本人確認についてこう話す。