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 なかでもスマホは、最近はあらゆる機能が「全部入り」であることに加えて、サイズも重量も肥大化する一方。価格も10万オーバーは当たり前、いまや20万円を超える製品も珍しくありません。機能を絞ったローコストなデバイスが受け入れられる余地は間違いなくあると言えます。

実は日本でも似たコンセプトの製品は過去に存在しています。これはフューチャーモデルのカード型ケータイ「NichePhone-S 4G」で、どちらかというとケータイ寄り
本稿で以前紹介した楽天モバイルの超小型スマホ「Rakuten Mini」や、Unihertzの「Jelly」も、機能的には一般的なスマホと同様ですが、これに近い存在です

10年前のiPhone 5sは重さも最近のスマホの半分!

 では早速「アホ携帯」作りに取り掛かりましょう。使用する機種は、筆者が10年前に使っていた「iPhone 5s」。画面サイズは4型とコンパクトで、重量もわずか112gと、現行の「iPhone 15 Pro Max」(221g)の約半分。今となってはレトロ感溢れる1台です。ちなみに故障箇所はない完動品ですが、SIMは解約済で、液晶もかなり変色しています。

「iPhone 5s」。2013年発売。この記事のために数年ぶりに引っ張り出しました。ちょくちょくキズはありますが問題なく動作します
現行機種と比べると「カメラの出っ張りがない」「リンゴマークの配置が中央ではなく上寄り」など、あらためて見るといろいろ発見があります

 作業に着手する前に、今回のゴールを決めておきましょう。今回の「アホ携帯」では、最終的に以下のガラケー相当の機能だけを残して、それ以外のすべての機能をオフにするか、ホーム画面から見えなくしてしまうことを目的とします。なおOSに組み込まれている懐中電灯などの基本機能は、そのまま残すものとします。

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・電話
・メッセージ
・メール
・カレンダー
・時計
・計算機
・メモ

 なお今回は自分自身が使うことから、管理者以外の再インストールを妨げるパスワードなどは設定せずに進めます。また中級者以下の人が本記事を参考に独力で試せるよう、Jailbreak(ジェイルブレイク)と呼ばれる、スマホのOSを非正規に書き換える行為などは行いません。興味のある人は別途調べてみてください。