「お風呂の順番をじゃんけんで決めたり…」メンバー同士の本当の関係性
――キャンディーズのグループとしての結束が高まったのはデビュー曲が出てからという話でしたが、実際、3人の仲はどうだったのでしょうか。
伊藤 ずっと仲が良かったですね。地方に行くとひとり部屋を手配していただくんですけど、突然、スー(田中好子)さんが私の部屋に駆けこんで来て、「怖いよー」とか「一緒に寝ようよ」というので結局、みんなで一緒に寝ていました。
睡眠時間を確保するには、ひとり部屋がいいんですけど、結局は一緒に寝るので、途中からはツインの部屋にエキストラベッドを入れてもらっていました。寝る場所やお風呂の順番をじゃんけんで決めたり、ワイワイしていましたね(笑)。けんかとか一度もしたことがなくて、ほんと3姉妹みたいな感じでした。
――ス―さんの「怖い」というのは、何か見えないモノが見えたりしたんですか。
伊藤 私に一度だけそういうことがあったんです。あるホテルで、窓際にお茶ができるような板の間があって。3人とも寝ていたはずなんですけど、なぜかスーさんとミキさんがそこでお茶をしているように感じたんです。こんな時間になぜお茶をしているのかなと思いながら寝ていたら、そのあと何回かうなされて、しかも足で壁を蹴った感覚があったんですね。
でも、目が覚めたら壁がずっと向こうにあって、スーさんとミキさんに、深夜お茶してたよねっていうと、「えっ、なんのこと」ってなって(苦笑)。それから、地方では3人で一緒にいるようになりましたね。
かつらをかぶってコントすることに抵抗がなかったワケ
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キャンディーズが支持されたのは、楽曲の良さや彼女たちのキャラクターによるところが大きいが、『8時だョ!全員集合』や『みごろ!たべごろ!笑いごろ!!』(テレビ朝日系)のコントで見せた振り切った演技もまた魅力的だった。
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――当時は、「歌手がかつらをかぶってコントするの?」みたいな時代でしたが、キャンディーズはむしろそれをやることで支持された面もあります。かつらとか、抵抗はなかったのですか?
伊藤 抵抗はなかったですし、むしろ私を含めて3人とも楽しいことが大好きで、みんなを笑わせたいという気持ちが強かったです。『全員集合』の時は、私たちの言葉をドリフのみなさんがうまく拾ってくださって、それをお客様に喜んでもらえるとやっぱり楽しいんですね。
ただ、『全員集合』はしっかり笑いを作り込む作業があって、ちゃんと台本にそって進んでいく。そこでみなさんに迷惑をかけるわけにはいかないので、事前の準備をしっかりして臨んでいました。