1990年代、チャイドルブームの中心として人気を博し、その後は女優、さらにバラエティー番組でも活躍した吉野紗香さん(41)。

 生意気で毒舌なキャラが受けて一躍人気者となったものの、特番での発言が週刊誌で報じられ世間からバッシングを受けてしまう。さらに未成年での喫煙が発覚。一時は引退も考えたという当時の心境について振り返ってもらった。(全3回の2回目/最初から読む

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バラエティーの仕事で世間知らずなキャラを確立

ーーチャイドルとして人気となった吉野さんですが、自分がその枠ではなくなったと思ったのは何歳頃でしたか。

吉野 16、17歳ぐらいです。何かの記事で「チャイドルの年齢層は中学生までを指します」と書いてあるのを読んで、その時「私はチャイドルではなくなったんだ」って知りました。 

吉野紗香さん お子さんのナユタ・セナくんと ©橋本篤/文藝春秋

ーーバラエティー番組に出始めたのはその頃くらいですね。初めて出たのは今田耕司さん、東野幸治さんがMCを務める深夜番組でした。  

吉野 バラエティーのお話をいただいた時「私は何も面白いことはできませんよ」と事務所の人には言ったんです。そうしたら「紗香は出てるだけでいいから」って言われて。

 今田さん、東野さんも最初はちっちゃい女の子が番組に来てるなぐらい感じだったんですけど、何かのきっかけで私が世間知らずなことがバレちゃって。そこからはいじってもらう感じになりました。

©橋本篤/文藝春秋

番組で自分が求められているものを考えて特化

 例えば、私と島崎和歌子さんと東野さんで一緒に京都観光の撮影で「どうぞ」とお茶を渡された時、私が一番最初に取っちゃって。そしたら東野さんが「お前、先輩の島崎さん差し置いて何取ってんねん、一番に」といじってくれて。「あ! 気づかなかった。すみません」「それでもお茶は渡さないの?」みたいなやりとりがあったり。そこから、バラエティーの仕事でどんどんタメ口を聞く生意気で世間知らずなキャラを出していくようになりました。

ーー当時のバラエティー番組で思い出に残っていることはありますか。 

吉野 ナインティナインさんと一緒にお仕事させてもらったときですね。『ぐるぐるナインティナイン』の企画で織田無道さんのお寺でかくれんぼをするロケがあって、私は織田無道さんから隠れながらもお供物のお饅頭を食べたりしたんです。