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「部員のサイフから金が消えた」寮の監視カメラに映っていたのは…白鵬が黙認した“角界追放”北青鵬・学生時代の「前科」《寸借サギ常習犯》

「部員のサイフから金が消えた」寮の監視カメラに映っていたのは…白鵬が黙認した“角界追放”北青鵬・学生時代の「前科」《寸借サギ常習犯》

source : 週刊文春Webオリジナル

genre : ニュース, 社会, スポーツ

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寮の防犯カメラに映っていた“疑惑の瞬間”

「彼が高3の時、相撲部員の財布からお金が抜かれる出来事が度々起きていました。犯人は分からず、部員の間で『防犯カメラを買おう』ということになったんです。ドンキで買えるような安価なものです。被害の起きる部屋に設置すると、誰もいない時に、他人のベッドの前で何かしているニンジ先輩の姿が映っていたらしいんです。

 普段、彼が生活している部屋ではないので、1人で出入りする理由も分かりません。ただ、他の部員が問いつめると、本人が『(盗みは)やっていない』と否定したため、結局、犯人は分からず、学校内で問題になることもありませんでした」(同前)

 寸借サギまがいの行為や部員寮の防犯カメラ導入など、北青鵬在学時にこれらのトラブルがあったのかを鳥取城北高校に尋ねたが、期限までに回答はなかった。

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 鳥取城北高校を卒業後、北青鵬は、既定路線となっていた宮城野部屋に入門。規格外の体躯を武器に頭角を現していくが、その性根は全く変わっていなかった。コンプラ委から調査結果と処分案を突き付けられた北青鵬は、「素直に反省しています」と述べたというが、時すでに遅し――。将来を棒に振った。

宮城野親方の評価は失墜

 北青鵬の増長を止められず、師匠失格と認定された宮城野親方は2月23日、宮城野部屋に集まった報道陣を前に、「弟子を守ることができなかった。その責任を受け止めている」と述べたが、その評価は地に堕ちた。

 宮城野部屋の師匠代行は、伊勢ケ濱一門大島部屋の部屋付き、玉垣親方(元小結・智ノ花)が務める見通しだ。宮城野親方が思い描く野望も、大幅な軌道修正を迫られる。伊勢ケ濱一門関係者が語る。

宮城野親方  ©文藝春秋

「白鵬はこの3月で審判部への配属が決まっていたが、それも白紙に。将来、理事長の座を狙う白鵬は、昨年春の時点で、2年に1度行われる今年の理事候補選への出馬を画策したが、所属する伊勢ケ濱一門からは、浅香山(元大関・魁皇)の出馬が決まっており、周囲からも『まだ早すぎる』と説得され、昨秋にようやく断念した経緯がある。上ばかり見ていないで、まずは自分の足元をしっかり固めるべきであることは、言うまでもない。当面は理事選なんて口にできないだろう」