山川恵里佳が芸能界における「空席」を模索し、ようやく見つけたキャラと居場所。しかし元来の性格とキャラの「不和」が彼女を苦しめるようになった。当時「美女と野獣カップル」と騒がれたおさるとの結婚、そんな夫の度重なる改名、突然の書道家宣言……バラドルの覇王・山川はバラエティ番組とはまた異なる、「夫婦」という難題にどう対処したのか。(全2回の2回目/1回目から続く)
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急に「書道家になる」と言い始めた夫・おさるの“スゴさ”
――以前おさるさんに取材した際、思ったんです。急に夫が「書道家になる」と言い始めたら、自分はどうするのかなって……。
山川恵里佳さん(以下、山川) 確かにそうですね、書道家になるって急に言われたら驚きますよね(笑)。おさるさんは、こうって自分の中で決めると、止まらない。すごく正直で素直な人なので、やりたいとなると迷いなくザッと突き進む性格の人なんです。小さい頃から書道はやってきていたんですけど、本格的にやりたいと言ったのは30代後半ぐらいでした。
――それで結果を出されているのがすごい。
山川 やっとですけどね。10年ぐらいしてやっと。おさるさんがすごいなと思うのは、周りにどう言われても、どんだけ大変でも続ける。ここで夫をあんまり褒めるのもどうかと思うんですけど、それは素直にすごいなって思います。
私はメンタルがそんなに強くないので、周りに何かいろいろ言われたり、なかなか認めていただけないなって思ったら10年も続けられないと思います、正直。
「死んでいるかもしれないと思うこと、いっぱいやってますもん」
――山川さん全然メンタル弱くないと思いますが……。
山川 おさるさんよりはちょっと弱いです(笑)。今回の写真集の件で、おさるがダメだから私が脱がなきゃいけないとか、ネットには書かれているみたいなんです。私はそういうのを見るの全然ダメな人なんですけど、おさるさんはむしろそれを「ああ、俺がもっと頑張らなきゃいけないんだな」って力に変えちゃう人なんですよね。
――すごい。
山川 下手したらその人に直接コメントを返したりしています。「おさるとしてもっと頑張ります」とか返せちゃう人なんで、そこはほんとに芸人だなって思います。
――くぐってきた修羅場の数が違う。インタビューさせていただいたときに、普通にトラと小部屋でこもるみたいな危険な仕事をたくさんしてきたと。
山川 はい。死んでいるかもしれないと思うこと、いっぱいやってますもんね。ほんとに(笑)。怖いこと一通り経験してきているし、バブルの時代も知っているし、そういう意味では今の時代の怖さは笑えるのかもしれないですね。面白がれるのかもしれない。