毎月の旬のものを野菜・魚介・味・菓子・花でカテゴライズ、さらに季節のレジャー・家しごと・行事を加え、それぞれについてコンパクトにまとめた本書。
ジャンル毎に専門家が監修を務めた各項目には、教養に繋がる基本知識のほか、調理法や新鮮な食材の見分け方など「今」に役立つ情報も盛り込まれている。たとえば3月の野菜のひとつは絹さや。《鮮やかな緑色で薄く、豆の数が多いとおいしい証拠》なのだそう。
「四季折々を大切にする家庭に育ち、日常的におばあちゃんやお母さんのお手伝いをしていたら、きっと自然にこういうことが身についていただろうと思う内容を入れ込みました」(担当編集者の長久恵理さん)
温かみのある、旬の香りが匂い立つようなイラストの数々も魅力。絵本を眺めるような楽しさも味わえる。
「今日は何をしよう? 何を食べよう? と思ったときにパッと見るだけで旬のものがわかるようにしたかったので、全400項目にイラストを添えました。採算度外視で(笑)」(長久さん)
読者層の中心は50代以降の女性だが、若い子育て世代にも響いているという。
「季節は毎年巡ってきますが、たとえば我が子の3歳の春は一度きり。それなのに各季節を子供に十分経験させてあげられていないかも……。そんな思いから、本書を買ってくださる方も多いようです」(長久さん)