『帰り遅いけどこんなスープなら作れそう』など多数の著作がある、人気スープ作家。そんな著者の新境地、汁ものを保温して持ち運べるスープジャーを使ったお弁当レシピの本が好調だ。
「朝の忙しい時間に、3ステップくらいの手順で、10分で作れる簡単なレシピをご提案いただきました。自分でもスープジャーを実際に使ってみたのですが、驚いたのは保温調理の機能です。煮立てたスープを注いで家を出れば、移動時間にじわじわと具材に火が通る。この保温状態で煮込む時間を考えれば、実は総合的な調理時間自体は長いんです。だから具材からしっかりダシが出て、塩などの調味料が少なく済みます。スープというとどうしても脇役のイメージがありますが、著者のレシピは具沢山で、お腹も膨れるし、野菜もちゃんととれる。ただ手軽なだけでなく、健康志向に合っているところも人気の理由です」(担当編集者の和田泰次郎さん)
たまねぎ、にんじん、小松菜、ブロッコリーなど、中心となる具材ごとに目次が分かれている。たまねぎであれば、基本のオニオンスープをまず紹介して、そこからパンを入れたり、ビーフシチュー風にしたり、アレンジメニューを展開する。秋冬の寒い時期はもちろん、冷房などで意外と体の冷える春夏向けのレシピも掲載されており、四季を通じて活用できる一冊だ。
2019年10月発売。初版6000部。現在9刷10万部