2月29日に日本人女性との結婚を発表したメジャーリーガーの大谷翔平。昨シーズンはエンゼルスでMLB史上初となる2度目の満票MVPに輝き、ホームラン王のタイトルも獲得。今シーズンは新天地・ドジャースでの活躍が期待されている。

 ここでは、そんな大谷翔平の高校時代から2023年WBC優勝までの発言を厳選し、その言葉の背景やエピソードを解説した『大谷翔平は、こう考える 不可能を現実に変える90の言葉』(PHP文庫)より一部を抜粋してお届けする。(全6回の6回目/5回目から続く) 

ドジャースの大谷翔平 ©時事通信社

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子ども時代からよく寝ていたという大谷翔平

寝ることは得意

(「道ひらく、海わたる」P70)

 プロ野球選手と言えば、かつては試合が終わると飲みに行く人も多く、門限破りは当たり前、なかには二日酔いのまま打席に立つほどの猛者もいましたが、その対極にいるのが大谷翔平です。

 日本ハム時代にも、先輩たちが大谷を連れ出す時には監督の許可が必要だったと言われるほど、栗山英樹監督は大谷の体調管理に気を遣っていますが、大谷自身、日本でもメジャーでも、試合の後はほとんど外に出ることもなく、時間の多くをトレーニングと寝ることにあてています。

 子ども時代から大谷は「寝ることは得意」と公言するほど、よく寝ていたといいます。練習に向かう車の中でも、父親が運転する横で「ずっと寝ていた」といいますし、中学時代も野球の練習がない日は夜の9時には寝て、寝始めるとまず起きることはありませんでした。

 水沢リトル時代、毎年、福島で合宿をしていましたが、そこでも他の子どもたちが騒ぐのを気にすることもなく、夜の9時に寝る習慣を守っていたといいますから、その自制心たるやかなりのものです。

 2021年のオールスターは大谷にとって出ずっぱりのハードなものとなりましたが、その時も大谷が口にしたのは「可能な限り、長時間寝ます」でした。