「再び傷つけられた」とファンからも見放される
この薬物事件でユチョンは韓国の芸能界から完全に追放された。所属事務所のC-Jesエンターテインメントは「契約解除」を宣言。韓国のファンクラブは「(記者会見での)彼の切実な訴えを信じて『支持声明』を発表したが、結局ファンの心を再び傷つけた。これ以上彼を応援できない事態にまで至った」とし、「芸能界引退を要求する声明」を発表した。
ユチョンのファンクラブの寄付でつくられた仁川市の「パク・ユチョン桜道」がファンクラブの決断で撤去されるなど、韓国の大衆はユチョンから完全に背を向けた。しかし、この時も、日本のファンクラブは「ユチョンを支持する」という声明を発表。韓国メディアからは「歪んだファン心理だ」という非難を受けた。
この後、ユチョンは活動の舞台をタイや日本などに移し、ささやかに活動を続けているが、なおも新しい議論が起きている。
税金の未払いも指摘される
2021年には、新たな所属事務所から「専属契約規定に違反して日本企業と二重契約を締結した」として告訴され、1審で5億ウォン(※日本円で約5600万円)の賠償を命じられた。2023年には韓国の国税庁が高額常習滞納者のリストを発表したが、ユチョンは2016年から約4億ウォンの税金を納付していなかったとしてリスト入りした。
このように常に問題が絶えないユチョンが日本で高額なファンミーティングを行ったということに、韓国の大衆が憤るのは当然だろう。
韓国を震撼させた「バーニングサン事件」に関与した人物も…
さらに、過去に社会的に物議をかもし、日本で芸能活動への復帰を試みる“元韓流スター”はユチョンだけではない。
現在は3人で活動中のロックバンドFTISLANDの元メンバーのチェ・ジョンフンは韓国中を騒がせた「バーニングサン事件」に関わったとして、2019年にグループを脱退、芸能界の引退を表明していた。しかし最近、日本のファンコミュニティサイトの「ファニコン(Fanicon)」に自分のチャンネルを開設し、活動復帰を試みている。
「バーニングサン事件」とは、2018年に「江南の高級クラブ・バーニングサンで女性に対する性的暴行や薬物使用などの違法行為が行われている」との情報提供で捜査が始まった事件だが、このバーニングサンの代表が大人気グループBIGBANGのV.Iだった。V.Iには2021年8月に売春、売春斡旋、横領、食品安全法違反、常習賭博、外為法違反など9件の罪状で懲役3年の実刑判決が下った。
ジョンフンはソロ歌手のチョン・ジュニョンなどと共に睡眠剤を飲ませた女性らを盗撮した違法動画をグループチャットで共有した疑惑で捜査を受けた。この捜査によって、チョン・ジュニョンの女性ファンに集団性的暴行をして、その映像をグループチャットにアップしたことが発覚した。