2017年に韓国で放送されたオーディション番組「PRODUCE 101 Season 2」に唯一の日本人として出演し、日本人K-POPアイドルとしてグローバルに活躍してきた高田健太さん(29)。現在は、「KENTA・SANGGYUN」というデュオで日韓両国で活動している。
ここでは、そんな高田さんが今年1月に上梓した初の著書『日本人が韓国に渡ってK-POPアイドルになった話。』(KADOKAWA)より一部を抜粋。「PRODUCE 101 Season 2」出演時の裏側を紹介する。(全2回の1回目/2回目に続く)
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101席のピラミッド
日本でも放送されたサバイバルオーディション番組「PRODUCE101」という番組をご存じだろうか。2016年に韓国の放送局Mnetで制作。シーズン1が放送された後、社会現象にまで発展し最終的にシーズン4まで続いた番組だ。韓国国外の人気も強まり、中国や日本でもオリジナル版の制作、放送がされた。日本版の合格者で構成されたグループ「JO1」や「INI」は日本国内外で絶大な人気を誇っている。
昨今は韓国でサバイバルオーディション番組のブームと言われ、最近ではトロット(韓国の演歌のようなもの)やラッパー、ダンサーやプロデューサー、終いにはフィジカルの最高を選ぶ番組まで制作され、サバイバルオーディション番組が放送されていないクールがないほど常にテレビやネットで見ることができる。番組参加者は、韓国国内外での認知度や人気を獲得できることから、従来の芸能事務所からデビューする方式よりも可能性があると出演を決める人も多い。日本でもK-POPの熱風と共にこういった番組がはやっているのを肌で感じている人も多いのではないだろうか。
「PRODUCE 101」のシーズン2に出演が決定
元々、韓国でもこういった番組は放送されてきた。ではなぜここまでにサバイバルオーディション番組が人気になったのか。それは視聴者が直接投票できるシステムを導入したことにより、ファンがアーティストと共に同じ目標に向けて一生懸命になれることで、感情移入しやすくなったからだと思っている。このシステム自体は2000年代の日本のアイドル業界にもあって、その成功事例をもとに韓国に輸入され、結果的にK-POPと共に逆輸入という形で日本でもブームが起こった。
僕は幸運にもサバイバルオーディションブームの火付け役となった「PRODUCE 101」のシーズン2に出演することができた。番組のメインはアジアのスターと呼ばれるさんで、ダンス、歌、ラップそれぞれの講師陣も有名な方々が参加されていた。撮影はまだ雪の残る2月下旬、ソウル郊外にある施設を貸し切って行われた。到着するとまず携帯電話などの電子機器は没収され控室に通された。