「私が幼稚園の頃から家にお友達を呼べなかったんです…」実父で俳優の藤岡弘、から周囲に自らのことを明かしてはいけない、と言われて育てられた天翔愛(22)。その理由を尋ねると藤岡弘、の優しい心遣いがあった――。女優として注目を集めはじめた彼女が、スターの長女として育てられた日々を振り返る。(全2回の1回目/続きを読む)
人前では「社長」と呼んでいた子ども時代
――天翔さんのお父さまは藤岡弘、さんですが、天翔さんの家族が他の家族と違うと感じたことはありますか?
天翔 たくさんありますね。自分の父親が藤岡弘、だと周りに言ってはいけないと言われていて、私が幼稚園の頃から家にお友達を呼べなかったんです。藤岡弘、の子どもとして幼稚園や小学校に行ってしまうと必要以上に注目されてしまう。そうしたことを気にせず伸び伸びと生きてほしいと思ったみたいです。確かに父の子どもだと公表していたら、常に世間の反応や意見を意識しなきゃいけなかったかもしれないし、それだとちょっと落ち着かないというか。
父が藤岡弘、だとバレないように行動していたので、たとえば家族でレストランに行くときも、父と時間をずらしてお店に入るとか、基本的に人前では父のことを「社長」って呼んでいました。旅行に行ったときもフロントの人とか見ているかもしれないし、場面、場面で注意を払って。もうちょっと普通にしたいなって思ったことはありますけど。
入学時「藤岡姓の人がいたら芸能人の子どもだ!」と噂に
――最善の注意を払いながらも、周りにバレそうになったことはありますか?
天翔 ありましたね…! 小学校のお受験があったんですけど。両親と面接に行ったときに父を見かけた保護者の方がいて、「4月に入学するときに藤岡姓の人がいたら芸能人の子どもだ!」って噂になって。それが同じ学年だけではなくて他の学年にも広がっていって。だから公には公表してないですけど、実際本当にバレていなかったかって言うと、そうでもなく…。
――それは小、中、高校とどの時期でもありましたか?
天翔 どこに行ってもどの時期でも必ずありましたね。学年や学校が変わっても友達のいとこが一緒だったとか、誰かと何かしらの繋がりがあってすぐに噂が広まるんです。その都度ごまかさざるを得なくて、そこは大変でしたね。
――お友達からお父さまについてどんな風に聞かれるんですか?
天翔 「お父さんって藤岡弘、なんでしょ?」って。
――直球ですね(笑)。