最終的には全社的取り組みが必要になるが、人事部だけ、あるいは事業部だけでできることもあるはずだ。
少し前なら、「うちはそういう会社じゃないから」、「これは社長のご意向だから」と笑って流していたようなことも、若手にとっては大事なことかもしれないのだ。
公平性を追求する姿勢を持つ
実際には、着手したとしても効果が得られるまでは時間がかかるし、途中で断念せざるを得ない案件も出てくるだろう。
しかし、そのこと自体は問題ではない。ここが僕の提案のポイントだ。
社会の不自然・非合理に対し、「それっておかしいですよね」とSNSで指摘する著名人が、多くの若者の支持を集めている様をすでに見ていることと思う。
社内でも、少なくとも非合理は見直していく、という姿勢を見せ続けることが、意欲ある若者の共感を得る。
念のために申し上げるが、僕は「若者を厚遇せよ」と言っているのはない。
あくまでも、社内にはびこる過去の遺物的な非合理文化を見直し、公平性を追求する姿勢を持とう、という提案だ。
上の空気に流されず、「それっておかしいですね」、「ちょっと見直してみませんか」と動き出そう。同一組織に長くいる人にとっては、勇気のいる行動だと思う。
「言うは易く行うは難し」であることはよくわかる。
だからこそ、ぜひ若手にカッコいいところを見せてほしいと思う。
「泥臭く前に進む姿」を見せよう
突然で恐縮だが、今あなたを30代以上と想定しよう。実際に40代ならそれでも構わないし、50代でももちろん問題ない。ただし、定年を迎える前としたい。
そして、20代の人と対話しているとしよう。
場所やシチュエーションはどこでも構わないが、ある程度「ふたりきりで話している感」は強めの設定でお願いしたい。例えば、居酒屋のカウンターでもいいし、公園のベンチでも構わない。