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太る薬、骨が弱くなる薬……こんな薬に気をつけろ

医療の常識を疑え #7――薬の新常識

2018/11/05

骨折のリスクがある薬も

 それにここ数年、多くの人が飲んでいる薬の中には、骨折のリスクがある種類もあるとわかってきた。

『知っておくと役に立つ最新医学』などの著書がある、群星沖縄臨床研修センター長の徳田安春医師が話す。

「最近の研究で、SSRIとSNRIという抗うつ薬や、PPI(プロトンポンプ阻害薬)という胸やけや逆流性食道炎の薬が、骨粗鬆(こつそしょう)症を促進することがわかりました。長期に服用すると、骨折しやすくなる恐れがあります。ですからどちらも、服用する場合には短期間にとどめたほうがいいでしょう」

 では、骨折を防ぐにはどうすればいいだろう。すぐに思いつくのが、カルシウムやビタミンDのサプリメントだろう。しかし、最近の研究で、これらを飲んでも、骨折のリスクは下がらないこともわかってきた。また、骨を強くするビスフォスフォネートという薬もあるが、これも長期に服用するとあごの骨が壊死したり、通常は起こりにくい場所を骨折したりする副作用が起こる可能性がある。

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高齢になってからの骨折を防ぐには、薬やサプリに頼るよりも、普段から骨量を増やしておくことが大切です。過度のダイエットは骨を弱くするのでよくありません。骨量を増やすには、カルシウムの豊富な肉や魚、野菜などをしっかり食べて、適度に運動をすることです。また、日光にあたれば、それだけで骨や筋肉を丈夫にするビタミンDの量が血中で増えます。ですから、高齢の人は外に出て、散歩することをお勧めします」(徳田医師)