目のかゆみ、鼻のグズグズでティッシュが手放せない……。そんなふうに、毎年春先に多くの人を悩ませるのが花粉症です。

 ただ、ハウスダストアレルギーの主原因たるダニやカビとは違い、花粉は身体の中や家の中で勝手に増殖しません。家の中に「できるだけ入れず、なるべくすみやかに出す」ことに注力すれば、症状を抑えることができるのです。

 では、そんな花粉対策のためにできる家事・掃除とはどんなものなのでしょうか?

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花粉を家の中に入れないためにするべきポイントは? ※写真はイメージ ©AFLO

 屋外に飛散している花粉の主な侵入口は、「玄関」「窓」「給気口」の3つです。

 いずれも「空気」のほか「人(衣類、髪の毛、帽子やカバンや靴)」「もの(洗濯物、布団、荷物)」やペットなどの出入りによって、家の中に持ち込まれてしまいます。

(1)玄関:衣類についた花粉を始末する

 まずはもっとも人が外から中へと出入りする玄関。飛散している花粉は、外出するたび衣類についてしまうので、帰宅後すぐに玄関で始末し部屋の中に持ち込むことを防ぎましょう。

 花粉のシーズンは、花粉を付着させやすいといわれる「ウール」の上着の着用を避けた方がよく、帰宅時にブラシがけや粘着ローラーがけを玄関先でしっかり済ませるようにしましょう。また素材を問わず上着は玄関付近で脱いで、部屋の中、特に寝室には持ち込まないのがベストです。

上着は玄関付近で脱いでブラシがけをし、部屋の中には持ち込まないのがベスト ※写真はイメージ ©AFLO

 だんだん暖かくなってくると、カーディガンや薄いフリースなどの軽い上着で外に出ることも増えますが、なるべくフワフワしていない、凹凸(おうとつ)の少ないツルッとした素材の生地を選ぶようにするのも、花粉の付着を抑えるために効果的です。「静電気防止スプレー」を衣類に噴霧しておいてもいいでしょう。

 花粉は頭上から降ってくるだけでなく、道路に落ちたものが舞い上がって服に付着します。つい見落としがちですが、上着だけでなく、ボトムスも帰宅後すぐに着替えるとより効果的です。