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「今できる、湧いてくるものを全力で作ってみたい」

――1人になられての活動は、主にどのようなことをやられていますか? 

ANDO いまはアートを中心にやっていて、今年はグループ展などを中心に作品を展示して、いつか個展を開きたいと思ってます。少しずつでも基礎を身につけながら、今できる、湧いてくるものを全力で作ってみたいんです。

「今しかできないこと」「今しかない感情」を大事にするのはBiSHで味わってきたことなので。そういうのは忘れずに残していきたいなと思っています。

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 それとカラオケに行くようになりましたね。最近は。

©深野未季/文藝春秋

――お友達とかと。

ANDO はい。好きな曲を歌って。

――BiSH歌ってよ、とはならないんですか?

ANDO それは頼まれもしないです(笑)。ただ、自分がまだ覚えてるかなっていう意味で歌ったりとかはしてました。

人のパワーって本当にすごい、誰かの心にちゃんと届く

――何を歌うんですか?

ANDO いろいろです。「CAN WE STiLL BE??」とか「Am I FRENZY??」とか。本当のシャウトで歌ってます。シャウトをしてたことって、本当にストレスの発散だったなと思って。BiSHで、大声で歌うこともなんか自然とストレスが発散されてたし、快感だったんですよ。だから叫びたいときにカラオケに行って。「FREEZE DRY THE PASTS」とかも好きで。

©鈴木七絵/文藝春秋

――いまでもときどき、ステージに立ちたくならないですか?

ANDO 戸川純さんの歌を歌えるなら立ちたい(笑)。“架空の世界”の話ですけど。BiSHの中でも戸川さんのようになりたいと思ってたから、戸川純さんをできるならば……。本当に架空の世界の話です。

 いまでも、人のパワーって本当にすごいと思っているんです。コロナ禍を経たというのもあるんですけど、会場にお客さんが久しぶりに入ったり、声出しが解禁された時のパワーは凄かったです。会いたかった、やっと来てくれた、っていう喜びのパワーは、誰かの心にちゃんと届くんだなって感じました。人と人のつながりは本当に大事だなって思います。

取材・構成 児玉也一