2023年6月29日、東京ドームのラストライブをもって解散した6人組ガールズグループBiSH。
グループの中で“無口”を担当してきたリンリンさんはその翌日よりMISATO ANDOと名前を変えて、現在はアートを中心に活躍をしている。
同じBiSHのメンバーだったモモコグミカンパニーさんが「解散宣告」からラストライブまでの3年半を記録した『解散ノート』をANDOさんはどう読んだのか。MISATO ANDOさんのインタビューを2回に分けてお届けする。(全2回の1回目/続きを読む)
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スターバックスでモモコさんから手渡された『解散ノート』
――『解散ノート』は、2月9日に直接モモコさんから手渡されたことをモモコさんが「X」でポストされていましたね。
MISATO ANDOさん(以下、ANDO) もともとモモコさんから「もうすぐ本ができるから送り先を教えて」って聞かれたんですが、「それなら私がモモコさんのとこに飛んでいくよ」と返して。それで、出来上がったタイミングでお茶する約束をしたんです。
――街なかの喫茶店ですか?
ANDO めっちゃ大都会のスターバックスで(笑)。
――どうやって渡されたんですか?
ANDO モモコさん、いつも人に何か渡す時、恥ずかしそうなんです。“こういうのできたんだよね、実は――”みたいな(笑)。……カバー外したら「Bye-Bye Show」の歌詞カードが印刷されてたりして、いいですよね。
それでモモコさん、「リンリンの名前はあんまり出てこないかもしれない」って、めくりながら一生懸命に私の名前を探してくれて。そうしたら1個見つけてくれて。
――どの場面ですか?
ANDO 黄色いてんとう虫を見つけた日のことです。ステージの練習帰りにふたりで歩いた日の(2023年6月8日)。
私もすごいその時のこと覚えてたので、「てんとう虫見たね、あそこで」「あのスタジオの帰りだよね」とか喋って。……何だろう、モモコさんといると高校の時に移動教室の廊下を歩きながら友達と喋ってる、みたいな感覚がずっとあって。だから仕事終わりに一緒にお散歩したりとか、恵比寿の街をお店にも入らずに1時間半くらい歩き続けて喋ったりしてたんです。
本をもらった日もふたりで3時間くらいお茶しながら喋ってました。
――そのあとで、帰ってじっくり読まれたんですね。いかがでしたか?
ANDO 私は日記とか書こうと思っても結局続けられなかったんです。こうやってモモコさんが書き留めてくれたから、自分も思い出すことがいろいろあって嬉しかったです。
同じ時間を過ごした誰かの言葉と目線でその時のことが残っている。自分にとっても大事な1冊だなと思います。