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「森保さんはもう無理」「監督として致命的な欠点がある」北朝鮮に苦戦した森保ジャパンに、城彰二が感じた“限界”

2024/03/23
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 レベルの高い試合や拮抗した試合ではセットプレーがすごく大事になりますが、今のチームはなんとなくやっている感じですし、ほぼキッカー任せ。昔は、日本の武器になっていましたが、今のままだとW杯はもちろん、最終予選でもなかなか得点に繋がらないと思うので、もっと力を入れてやるべきでしょう。

「明らかに噛み合わない」森保監督の“ナゾ采配”

――攻撃面での選手交代ですが、後半36分の小川航基の投入は、前線の組み合わせを考えると本当にベストな選択だったのでしょうか。

 小川は、センターFWタイプで足元にボールが欲しい選手。でも、両サイドは浅野(拓磨)と前田(大然)というガンガン前に行くタイプで、パスを出す選手じゃない。明らかに噛み合わないし、今回、約4年ぶりの招集の小川は周囲との連携が難しい。実際、小川は、ほとんどボールに触っていないんじゃないかな。

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 それなら小川を入れずに前田と浅野だけを前に置いていた方がいい。シンプルに前にボールを出せば彼らはチャンスを作ってくれるので、他の選手はやりやすかったと思うんです。正直、森保さんが何を求めて小川を投入したのか、謎です。

浅野拓磨 ©JMPA

森保監督の「致命的な欠点」とは?

――後半、押し込まれた時、選手の動きを見ても特に森保監督から指示が出ているようには見えませんでした。

城 これも謎ですね。ただ、今の海外組は、遠藤(航)を含め、世界のトップクラブで最高ランクの監督の下でプレーしているわけじゃないですか。そこで彼らが経験しているのは世界最高レベルのサッカーなわけです。

 ひとつ考えられるのは、その凄さを理解している森保さんが選手の顔色を窺って、何も言えないのかなと……。でも、そういう優しさがピッチで出てしまうのは、監督としては致命的な欠点だと思います。

――自分が指揮するチームの選手に対して、はっきりと指示を出してほしい部分はありますね。

 森保さんは、「俺たちは、これをやるんだ」とハッキリ言えばいいんです。私が日本代表のとき、ファルカンから始まって岡田(武史)さん、トルシエの下でプレーしましたが、それぞれの監督がすべきことが明確に指示してくれました。

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