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「森保さんはもう無理」「監督として致命的な欠点がある」北朝鮮に苦戦した森保ジャパンに、城彰二が感じた“限界”

2024/03/23
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 サッカー日本代表は今月21日、2026W杯アジア2次予選で北朝鮮とホームで対戦し、1-0で辛勝した。現在はサッカー解説者として活躍する城彰二氏は、この試合をどう見たのか。話を聞いた。

北朝鮮戦で決定機を逃した堂安律 ©時事通信社

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北朝鮮にいつ点を取られてもおかしくはなかった

――W杯2次予選、北朝鮮戦は、1-0で勝ち、勝ち点3を奪いました。

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城彰二さん(以下、城) W杯2次予選なので、ホームで勝ち点3を奪うという最低限の目標は達成できたかなという感じです。北朝鮮は失点した後、積極的にくるのかなと思ったけど、そうでもなく、前半は1-0でOKみたいな流れでした。

 日本は、開始2分に先制点を奪って、このままの勢いで行くのかなと思ったのですが、再三、決定打を外し、追加点を奪えなかった。それが後半、北朝鮮を勢いづけてしまうことになり、相手の粘り強い攻撃を受けて、全体がバタついてしまった。アジアカップのイラン戦を見ているようでした。

――後半、日本はロングボールへの対応やセカンドボールの回収に手こずりました。

 北朝鮮は後半、ロングボールを蹴って、人数を掛けてセカンドボールを回収し、攻撃に繋げていました。日本は拾えている時もありましたが、繋ごうとせずにクリアで逃げたり、逆に伊藤(洋輝)らは繋ごうとしてミスして、どんどん流れが相手に傾いてしまった。途中で焦って、遠藤航を入れましたが、勢いがある相手を抑え込むのは、そう簡単ではない。谷口(彰悟)を入れて5バックにしてようやく少し落ち着きましたが、いつ点を取られてもおかしくはなかったです。

「森保さんは策がないのかなと思ってしまう」

――ロングボールの対応については、アジアカップの時、ボールの出どころを抑えるのか、引いて守備を固めるのか、ハッキリしませんでしたが、北朝鮮戦はどうでしたか。

 日本は、ボールの出どころをしっかりと抑えるためにボールホルダーにプレスをかけて、ラインを高く設定すべきでしたが、それができなかった。ボールホルダーへのプレスは甘いし、守備陣はうしろに下がるだけ。中盤に大きなスペースができたことでセカンドボールを回収されて、そこを北朝鮮に使われていいように攻められた。今回もやることが中途半端で徹底されていなかったです。