酔狂者だらけの改造車オーナーのなかでも、「イベント展示」に懸ける者たちの情熱は尋常ではない。普段の利便性を犠牲にしてまで、一瞬のインパクトを追求するオーナーたちの実態に迫る!

 今回は、2台の初代bBを所有する優生さんをご紹介。

カップルでbBを楽しむ優生さん

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bBの「イベント展示」が交際のきっかけに

 自分は今26歳で、bBを買ったのは5年前でしたね。単純にデザインに惹かれて買ったので、最初はここまで弄るつもりじゃなかったんです。でも、好きな音楽をいい音で聴こうとオーディオに手を出したら、見事に沼にハマってしまって。

 そのまま好きに弄ってしまうと、やっぱり普段の足には使いにくくなりそうだったので、思い切ってカスタム用のbBをもう1台増車して……それがこの車ですね。なので、いつもはもっとマイルドなbBに乗っているんです。

2000年代に若者たちの間でヒットした初代bB

 正直、このモデルが流行っていた当時のことはあまり知らないんですけど、なぜか昔から四角いデザインの車に惹かれるんですよね。高校生くらいの頃からbBや130クラウンなんかに乗りたいと思っていて。実際に車が必要になったとき、手の届く範囲にあったのがbBだったんです。

トランク部に外側に向けた巨大スピーカーを設置する「外向き」というジャンル

 カスタム費は全部で100万円くらいですかね。ぼく自身が整備士をしていて、ある程度のことは自分で済ませられるので、費用はだいぶ抑えられていると思います。

 ただオーディオもそうですけど、ダッシュボードのモフモフとか、自分でも知らないうちに一昔前の雰囲気が出ちゃっているみたいで。少し年上の人からは、「平成っぽくて懐かしいね」なんて言われたりもしますね。

全面的にファーを敷き詰めたファンシーな内装

 でも、自分としてはそういうところもお気に入りですし、彼女も「このままのbBが好き」と言ってくれているんです。実は出会いのきっかけも、このbBだったんですよ。数年前にぼくがイベントに出していたbBを見て、カッコいいと言ってくれて。当時は彼女もbBに乗っていたので、刺さるものがあったんでしょうね。

 彼女は出会った頃から嗜好が変わって、今はサーキットでドリフトやグリップをやっています。自分は走り系の車はさっぱりなので、話を合わせてあげられなくて、ちょっと申し訳ない気持ちもありますね。

しばらく挨拶程度の関係が続いたが、つい先日交際を始めたのだとか

「一緒にサーキットに行こうよ」とも誘われるんですけど、仕事上なかなか土日に休みが取れないんですよ。でも、彼女は自分のbBを気に入ってくれていますし、自分の方も少しずつ相手の趣味を理解していければいいなと思いますね。