4月1日、Sexy Zoneの新たなグループ名が発表された。発表された名前は「timelesz(タイムレス)」。今後、新メンバーを決めるオーディションも開催されるという。

 2023年10月5日、グループ名を変更することが発表された時、おおむね好意的に受け入れられた。ファンたちもSexy Zoneというグループ名に愛着はあるものの、過激に見える点がデビュー当時から心配され、「よくぞここまで我慢した」という人までいたほどである。

 新たなグループ名の予想も飛び交った。発表前、菊池風磨の「我々を応援してくださってるファンの皆様のことはもちろん、メンバーのこともスタッフのことも誰も置いて行かない名前ってこれしかないんじゃないかって」という言葉も、今の彼らのイメージから大きく外れないというヒントになった。

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「セクゾ」「SZ」「ZONE」は有力候補。中には、彼らの楽曲名から「With you」と予想する人も。発表された名前は、やはり楽曲名からだったが、5人で作った最後の曲「timeless」の最後の文字を「sz」にするという、ひとひねりあったものだった。大当たりだった人はすごい!

2018年12月、紅白歌合戦リハーサルに参加したメンバー。松島聡が活動休止中だった ©文藝春秋

 新しい船出である。中島健人が脱退し、3月31日のライブは、マリウス葉も合流。まさに「5人のSexy Zoneの卒業式」という素晴らしいものだったが、不思議と、また5人の道が自然と重なることを想像している人もいるのではなかろうか。

 その妙な確信と安心感の源泉は、彼らの波乱万丈の歴史にある。

「タイミングの悪さ」に泣かされたグループ

 振り返ってみると、デビューから9年くらいまでは、不遇。デビュー曲「Sexy Zone」こそ華々しくプッシュされたものの、グループ名と、あどけない彼らの姿とのギャップに戸惑いの声を上げる人も多かった。

デビュー曲「Sexy Zone」(通常版)

 加えて、タイミングの悪さにも泣かされた。

 佐藤勝利は、3月10日放送の「だれかtoなかい」に出演。中居正広からSexy Zoneの活動について、「12年! すごく凝縮されて濃いね。どう受け止めているんですか」と聞かれ、「僕は、5人での活動がすごい好きだったというか。みんなそうなんですけど、それがなかなか……。タイミングで、なかなか5人でちゃんと揃った時間が、12年っていう活動期間の中でも、もっと短かった。数年だったかもしれないですね。それが悔しかったなという思いもありました」と素直な気持ちを吐露している。

 佐藤が話す通り、2011年にデビューした彼らは、2014年、いきなりグループ編成の変更を言い渡され、3人体制になる。しかし中居の口利きが入り、2016年に5人体制に戻った。その後2018年に松島聡が活動休止。2020年に松島が復帰し、2020年末にマリウス葉が活動休止、2022年末に卒業。計算してみたら、12年のうち5人揃ったのは、半分の6年ほどなのである。

RUN

 紆余曲折がありながら、2020年に「RUN」のスマッシュヒットでようやく一般の認知度が高まり、さらに松島聡が活動休止から復帰したことで、本当に「ようやく」、2021年に迎えた10周年の節目に、グループ全員に光が当たり出したイメージである。