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書店や服屋、家電量販店がない青ヶ島の“買い物事情”

「あおがしま丸」の到着に話を戻そう。連絡船が着くやいなや、何十台ものコンテナが港に運び出されていく。このコンテナ1つ1つに、島民がAmazonやヨドバシカメラで注文した荷物が積み込まれている。

 本土から直接行くことのできない二次離島の青ヶ島は、配送に手間も時間もかかるので、送料が高くなることが多い。そのため、島への配送でも送料のかからないAmazonやヨドバシカメラで注文することが多いのだという。

次々と港に運び出されていくコンテナ

 島には書店や服屋、家電量販店がないため、本やマンガ、服、電子機器、家電製品もネット通販で購入するのが基本だ。その他、調味料や飲み物、お菓子も通販で購入する人が多い。ネット通販に頼ることが多いためか、青ヶ島の住人は子どもからお年寄りまでスマートフォンを使いこなしている姿が印象的だった。

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ネットで注文した商品が、コンテナに積み込まれて運ばれてくる

港には「全島民がいるのでは?」と思うほど人が集まる

「食品は商店でも売っているけど、送料がかかっている分、割高なんです。だから、あらかじめ使うことが分かっているものは通販で注文しています。商店は『どうしても今すぐ必要なもの』を購入するときのみ利用している島民が多いんですよ」

 前編に続き、青ヶ島の日常を発信するYouTuber・佐々木加絵さんが教えてくれた。加絵さんは、YouTube以外にも、配送業や民宿の手伝いをしている。船が到着した日は、彼女が配送業に力を入れる日だ。

配送車に荷物を積み込んでいく加絵さんたち

 加絵さんは、コンテナから1つ1つ荷物を取り出し、配送用の車に積み込んでいく。この日は8日ぶりの船の到着ということもあり、普段の倍は荷物があるのだそう。そのためか、港には「全島民がいるのでは?」と思うほどのたくさんの人が集まって、荷物の仕分けをしていた。

港には島民の車がズラリ

「ほとんどの人が、『今日は荷物が多いだろうから』って手伝いに来てくれている人たちです。人口が少ないから、誰かの仕事が大変なときにはこうやって助け合っているんですよ」と加絵さんが説明してくれた。