みりちゃむ オーディションを受けたら、おばあちゃん、おじいちゃんから「まだ分からないのか」「決まったか」って毎日聞かれて。受かったことを教えたら大喜びでした。
うちで飼ってる猫の名前が「おむすび」なんですよ。そういう偶然もあって、周りの反応はすごかったです。
セリフ量が尋常じゃなさすぎて「え~、これ大丈夫?」
ーー気合いを入れてオーディションに臨んだと。
みりちゃむ 一応、セリフはあらかた覚えて行ったんですけど、そんなに気合い入れてというのはなくて。
ただ、ギャル役なんで「こういう子、友達にいるな」って、喋り方とかを引っ張ってやってみたんですけどね。
ーーすでに脚本を渡されていたり、読み合わせなどをしていたり?
みりちゃむ まだ1回しかやってないです。シーンを抜粋してやるんですけど、福岡の方言になるから、方言が多いところをやる感じで。
あと、これまでやったことのない期間の長いお仕事だし、セリフ量が尋常じゃなさすぎて、「え~、これ大丈夫?」みたいな。ちゃんと読まなきゃ。
今の子たちは『ギャル』ってひとまとめにされるのが嫌
ーー『おむすび』は平成のギャル文化が題材になっていますが、平成と令和のギャルの違いってありますか。
みりちゃむ え~、なんだろう。今はロールモデルがいないなっていう。「この人!」ってのが、とくにいない。昔はそういう存在がいたから、このジャンル、このジャンル、ってのがあったけど、それがなくなったから、みんなやりたいことをやってるのかなっていうのも。自分で「◯◯ギャル」って作っている子も全然いるし。
だからこそ、今の子たちは「ギャル」ってひとまとめにされるのが嫌なのかなとも思いますね。
ーー渋谷=ギャルなんてイメージもありましたけど。
みりちゃむ 渋谷はおじさんの街って言われてます。だって、サラリーマンか外国の人ばっかりだし。意外と、今は引きこもりですよ。SNSで繋がれるから。それこそ、平成ギャルだった知り合いの方にそういう話を聞いたら、SNSがなかったから渋谷に集まって、自分を見せてたって言ってて。
ーー「今の子たちは『ギャル』ってひとまとめにされるのが嫌」とのことですが、ひとつの商品として消費されてきたところがあるように思いますか?
みりちゃむ そこまで思わないですけど、周りはギャルをひとまとめにするけど、こっちからしたら清楚ひとまとめなんだけど、って感じなんですよ。
写真=佐藤亘/文藝春秋