さらにさかのぼれば、千里ニュータウンがある千里丘陵一帯は竹林が生い茂る農村地帯だった。戦後、人口が急増して住宅不足が深刻化する中で白羽の矢がたったのが千里丘陵。1970年には大阪万博の会場にもなって、一躍大開発が進められた地域、というわけだ。
そんなところを走る北大阪急行。新しく延伸した千里中央~箕面萱野間も、まあだいたいがニュータウンなんでしょう……。そう思いながら、電車に乗った。新大阪駅から千里中央駅まではおよそ15分。そこからひと駅北にある箕面船場阪大前駅までは2分ほど。あっという間に、ひとつめの新駅に到着した。
海からずいぶん離れているのに地名は「船場」。“水辺”はどこにある?
箕面船場阪大前駅は、そのまま新御堂筋の地下にある地下駅だ。なので、階段やらエレベーターやらを駆使して地上に出なければはじまらない。
ひとつっきりの改札を抜けると、すぐ目の前に広場のような吹き抜けのスペースが見える。駅からそのまま箕面市立文化芸能劇場などの駅前施設に直結するようなしつらえになっているようだ。もちろん、地上にはエスカレーターなどを使えば出ることができる。
箕面船場阪大前駅の目の前には例の芸能劇場があって、傍らには工事中の一角も。奥には巨大なマンションが建設中だったりしていて、延伸と駅開業がこの地域一帯の開発の起爆剤になっているのであろうことがうかがえる。
箕面船場阪大前駅の目の前には例の芸能劇場があって、傍らには工事中の一角も。奥には巨大なマンションのが建設中だったりしていて、延伸と駅開業がこの地域一帯の開発の起爆剤になっているのであろうことがうかがえる。
いまのところ、出入口は新御堂筋の東側にしか設けられていないが、新御堂筋を跨ぐ陸橋とも直結しているので、それほど不便に感じることもなさそうだ。
ところで、この駅で何より気になるのは「船場」という名前である。船場といったら、江戸時代から“商業都市・大阪”の中心であり続けてきた地域として名高い。でも、その場所は大阪市中央区。千里丘陵の北の端に船場という地があるなんて、まったく知りませんでした。これ、何か関係があるのでしょうか。