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もちろん撮影時だから演出的に元気に振る舞いはするが、このときの動画を見返してもそんなに無理をしていた印象はない。湯布院の観光地でご当地グルメをたくさん食べ、宿泊地のRVパークから15分ほど歩いて温泉にも行っている。
薬をもらい安心したおかげなのか、結構元気になっていたのだ。
この後は日によって元気だったり、体調が良くなかったりを繰り返していたが、病院の先生に言われた「そういうこともある」に納得して、騙し騙し旅を続けていた。
がんは静かに、確実に進行していた
今思えばこのときすでに、がんは静かに、だが確実にみずきの中で進行していたのだ。
一応、大分の病院の名誉のために補足しておくが、後にがんの診断をしてくれた病院の先生も「その時点で見つけるのは自分でも無理だっただろう」とおっしゃっていた。それくらいすい臓がんは本当に見つけにくく、水面化で進行していくがんだ。