違法賭博問題も「超人的な精神力で…」
ただ、韓国においても、大谷選手の元通訳である水原一平容疑者の違法賭博問題は、繰り返し報道されている。
発覚当初、米メディアが「水原元通訳が大谷選手の口座から400万ドルもの金を無断で引き出せるかについて、大谷選手の『わからない』という主張が信じられるか」と繰り返し問題を提起していたことは、韓国内でも渦巻いていた「大谷選手は疑わしい」という懸念に拍車をかけた。それは、称賛の声一色だった大谷選手へのイメージに初めて影を落とすものだった。
そうした中、4月11日(現地時間)に米捜査当局は、水原容疑者が大谷選手の口座から1600万ドル以上(約24億5000万円以上)を不正に送金したとして銀行詐欺の疑いで訴追したことを発表。「大谷選手は被害者だと考えている」と結論づけた。
韓国の大谷選手のファンクラブ「ショータイムコリア」のイ・ジェイク会長はファンクラブの創設当初と現在の空気を重ね合わせ、こう語った。
「韓国内にある反日感情を考えると、しばらくの間はファンクラブの公開をためらっていました。しかし、大谷選手の活躍が繰り返されるうちにファンであることを公言する人が増えていったのです。
(水原容疑者の違法賭博の件で)大谷選手にまで厳しい視線を向ける人々を見るのは辛いことでしたが、ようやく騒ぎが収まりそうでとてもうれしいです。このような大事件があっても、大谷選手は超人的な精神力で試合に集中し、チームの中心打者としての役割を完璧に果たしています。今回の件でまた彼の偉大さが証明されましたし、彼が韓国人の心を掴むことはこれからも変わらないでしょう」
これからの大谷選手の活躍が一部からの非難の声を、さらには日本と韓国の間にある軋轢をも乗り越えていくことを期待したい。