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千葉県“子育ての街”が高い伸び
実は今年の公示地価で興味深いのが首都圏における郊外住宅地で高い伸びを示した街がいくつか出現したことである。今回トップ100になんと千葉県から20もの地点がランクインした。内訳は流山市と市川市が8ポイントずつ。上昇率は15%から17%もの高い伸びだった。
この2つの市は、いずれも子育て政策に力を入れていることで有名な街だ。流山市は市役所にマーケティング課を設置して、課長には外部から人材を招聘。流山市民になっていただくターゲットをDEWKS(ダブル・エンプロイド・ウィズ・キッズ)、つまり「夫婦共働き子供あり」に設定し、保育施設の充実、共働き夫婦の通勤時に子供を保育園に送り迎えする送迎保育ステーションの設置などターゲットを絞り込んだ施策でDEWKSの心をつかむことに成功している。
「母(父)になるなら、流山市」のキャッチフレーズは今ではあまりに有名になっているが、このコピーを自治体という組織が2010年に作成していたことは、驚き以外の何物でもない。
一方の市川市では第2子以降の保育料を所得制限なしに無償としている。これは千葉県内の自治体では初の試みとして注目されている。また市立の小中学校の給食についても、これも所得制限なく無償化している。さらに18歳までの子供の医療費助成を打ち出し、自己負担金に月額で上限を設ける、同一医療機関での同一月での受診については入院11日、通院6回以降は自己負担金が無料となるなど、子育て家族に徹底的に寄り添った政策を展開している。こうした地道な取り組みも評価され、近年人気の街になっているのである。