税金申告の打ち合わせに「大谷選手は病気で参加できない」とウソ
問題の大谷選手の口座についても、彼らは税金申告上の問題が生じないか懸念し、水原容疑者に何度も問い合わせていたが、水原容疑者は「口座は個人的なもので、大谷選手は口座を誰にもモニターされたくない」と言って、口座を見せなかったという。税金申告を前に予定していた会計士とのミーティングには、水原容疑者は一人で姿を現し、「大谷選手は病気で参加できない」などとも話している。
水原容疑者は、野球カードを転売してお金を稼ごうともしていたようだ。2024年1月から3月にかけて、大谷選手の口座から、野球カードの売買がよく行われているeBayとWhatnotのサイトに32万5000ドルが送られていた。水原容疑者は「ジェイ・ミン」という偽名でドジャースのクラブハウス宛に約1000枚の野球カードを郵送させていたという。
大谷選手と水原容疑者との間で交わされた約9700ページに及ぶテキストメッセージも調査されたが、スポーツ賭博に関する話や胴元に関する言及、大谷選手が水原容疑者の賭博のことを知っていたことを示唆する話、口座を個人的なものにして代理人らには公開しないとする話は交わされていなかった。
何より、水原容疑者自身が、大谷選手の口座からお金を盗んだことを認めていた。ロサンゼルス・タイムズが水原容疑者の賭博スキャンダルを報じた件については、3月20日、「記事を読んだか?」と問うた水原容疑者に対し、胴元は「ああ、あれはみな出鱈目だな。君が盗んでいないことは明らかだ。君が(オオタニのことを)かばっていることは完全に理解しているよ」と答えたが、水原容疑者は「厳密に言えば、僕は彼から盗んだんだ。僕はもう終わりだ」と告白している。