缶詰製造大手・いなば食品で、静岡県内の勤務を予定していた一般職の新入社員の9割が相次いで入社を辞退した問題。
「週刊文春」4月11日発売号では、新入社員たちが企業側から“社宅”として古い一軒家を案内され、2~4人での共同生活を強いられていたことなどを報道。4月10日に「週刊文春電子版」が記事を配信すると、SNSを中心に批判の声が殺到し、いなば食品のホームページが一時繋がりにくくなる事態にまで発展した。
だが、入社辞退の背景にあるのは“ボロ家ハラスメント”だけではない。さらに辞退者たちの不信感を増幅させているのが、給与についてだ。
入社直前の段階で突然、約3万円低い賃金が提示された
入社を辞退した元内定者の女性Aさんが語る。
「募集要項には給与22万6000円とあったのですが、入社の段階になって、『給与は決まっていません』と告げられました。改めて問い合わせると19万6450円と告げられ唖然としました」
入社直前の段階で突然、事前に知らされていた金額より約3万円低い賃金が提示されたのだという。いったいどういうことなのか。