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「相手の気持ちをそのまま抱きしめてあげられたら…」父は俳優、母はダンサー…芸能一家に生まれた窪塚愛流(20)が考える“幸せな家族のカタチ”

窪塚愛流インタビュー#1

2024/05/11
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 母親には、よく料理のレシピを聞きます(笑)。ひとり暮らしを始めて、自炊をするようになりました。このあいだは牛肉で生姜焼きを作りました。

家族が幸せであるために窪塚愛流が考える大事なこと

――初主演映画『ハピネス』は、余命1週間の少女と彼女を全力で支える少年の物語ですが、ふたりを応援する家族の姿も印象的でした。家族が幸せであるために、大事なことはなんだと思いますか?

窪塚 受け入れるということかもしれません。『ハピネス』では、両親が娘の病気を受け入れたことで、家族は幸せな生活を送ることができました。自分のことを考えてみても、ひとりひとりの思いを家族が受け入れてきたと思うんです。

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©嶽本野ばら/小学館/「ハピネス」製作委員会

 実の母親と父親が離婚することを僕は受け入れた。実の母親も、父親と離れて暮らす選択肢があったはずだけど、僕のことを考えて近くにいてくれた。新しい母親は、そんな父と母の考えを、僕のために受け入れてくれた。気づけば妹も、その環境を自然に受け入れている。

 そうやって相手の気持ちをそのまま抱きしめてあげることができたら、それが僕は幸せなことだと思います。

――相手を受け入れるためには、相手を尊重する気持ちや素直さが必要かもしれません。

窪塚 僕はもともと包み隠さず自分のことを話すほうだし、父親や母親にはほとんど話しませんでしたが、悩みがあれば友だちに素直にさらけ出してきました。父親や母親に言う前に、そこで解消できていたこともあって、本心を相手に伝えることは大事だと思っています。

『ハピネス』では、蒔田彩珠さん扮する余命1週間の少女・由茉が、自分の感情をさらけ出します。彼女は裸の心で自分の気持ちを伝えていたと思います。そうでなければ、「私はスーパーラッキーな女の子だよ」なんてなかなか言えません。

由茉(蒔田彩珠)©嶽本野ばら/小学館/「ハピネス」製作委員会

 由茉がああいう性格だったからこそ、まわりのみんなもそのままの自分でいられた。だから自分の本心を伝えること、相手を受け入れることはイコールなんだと思います。生きていくために必要なすべなのかもしれません。

「相手の気持ちをそのまま抱きしめてあげられたら…」父は俳優、母はダンサー…芸能一家に生まれた窪塚愛流(20)が考える“幸せな家族のカタチ”

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