1ページ目から読む
2/4ページ目

――攻撃陣は、韓国の最終ライン5人、中盤4人の布陣に対して、なかなか攻撃の糸口を見つけられなかったですね。

 戦術を徹底したときの韓国は改めて強いなと思ったし、逆に日本は攻撃のバリエーションが少なかったですね。縦パスを入れて、サイドに展開するならいいんだけど、最初からサイドしか選択肢がなくて。しかもミスが多く、相手に何の脅威も与えることができなかった。

 縦パスを入れて奪われた際のカウンターを受けるのが嫌だったのか、ビビったのか、わからないけど、やっぱり点を取るためにはトライしないと何も生まれません。そういう意味では、MF山本(理仁)を先発させたほうが良かったと感じましたね。

ADVERTISEMENT

チャンスが増えても決めきれなかったワケ

――失点はセットプレーからでした。

 初出場の野澤(大志ブライトン)は、キック、ハイボールの処理を含め、安定感に欠けていました。失点は、味方とかぶって大外からヘディングを決められましたよね。

 野澤は自信がないのか、前に出るタイミングが悪いし、出たら最低でもボールに触れないといけない。国際試合でこんなミスをしていたら勝てない。GKとしての存在感、安定感は小久保(玲央ブライアン)のほうが大きいと感じさせられました。

――後半18分、32分に選手を入れ替えてからは、チャンスが増えました。

 失点してから選手をバタバタと入れ替えて、確かにチャンスが増えました。でも、決め切れない。韓国の選手は相当疲れていたし、足が攣る選手もいたけど、最後まで粘って日本の攻撃に体を張って喰らいついていたように思います。

 絶対に点を取らせないという気持ちの強さがプレーに出るのが韓国の凄さだけど、やっぱり決めるところで決めないと、こういう結果になってしまいます。

韓国に敗れて肩を落とす選手たち ©時事通信社

FW細谷の奮起がチームを盛り上げるキーポイント

――韓国戦を含めてグループリーグ3試合で、目立った選手はいましたか。

 GKの小久保は、いい選手だし、評価を上げましたね。中国戦なんかスーパーセーブ連発で、最後の守護神って感じで、堂々とプレーしていた。

 もう1人は、MFの山本理仁。縦パスを始め、多方向にパスを出せるし、ミスが少ない。右サイドの山田(楓喜)、左の佐藤(恵允)、荒木(遼太郎)とも連携がスムーズで、本当にいろんなところが見えているなというプレーをしていました。