「ラーメン店が頼んでほしいメニュー」はどれか
飲食店経営の理解にもつながりますので、クイズ形式で書きたいと思います。
ラーメン店の経営にあたって、次のうち最も好ましい顧客は誰でしょうか。
トッピングの販売価格はいずれも100円とします。
①海苔星人
海苔がとにかく大好きな正体不明の生物。ラーメンを食べるときは1セット3枚の海苔(縦10.5×横8.5センチ)を10セット追加でトッピングし、真っ黒になったラーメンを食べる。
②大盛野郎
一般サイズのラーメンではおやつにもならない大食漢。麺半玉(75グラム)が増量される大盛りを10セット追加する。スープがなくなっても卓上の醤油をかけて麺を食らう。
③ネギ魔人
麵やスープが見えるラーメンは食べない、という謎の哲学を持っている男。ネギトッピングを必ず10セット追加し、緑色になったラーメンを一気にすする。ネギが好きすぎで顔が緑色になっている。
④豚マニア
チャーシューがラーメンの本体と考える熱狂的豚信者。1枚あたり30グラムの厚切りチャーシュー(国産モモ)を10枚トッピングし、脂まみれになって店を後にするのが日常。
⑤味玉マン
ラーメントッピングの味玉が卵料理の中で最高と信じて疑わないマスクマン。味玉10個を必ずトッピングする。正体は鶏と人間のハーフだという噂もある。
「値段が変動するもの」は好ましくない
まず、「③ネギ魔人」は、実は経営にあまりプラスにはなりません。
ネギは季節によって値段が変動し、高い時季は1本100円を超えることもあります。
すし屋と違い、原価が上がっても、販売価格を変動させる文化はラーメン店にはありません。そのため、原価が上がった場合は、店の利益が減ることになります。
トッピングで提供するネギは、一般的には1本の半分ほどです。
高い時季の場合、原価率が50%を上回ることになります。
国産豚モモ肉の仕入価格は安くても100グラム100円程度
続いて、「④豚マニア」も、「③ネギ魔人」に続いて、経営にはあまりプラスになりません。