2020年に「ミス東大」、2021年に「ミスオブミス」のグランプリを獲得、2023年にはグラビアデビューが話題を呼んだ神谷明采さん(24)。芸能活動の傍ら「ヤングダボス会議」に参加し、現在は倍率600倍ともいわれる世界銀行での活躍を目指し、東京大学大学院で勉学に励む。

「炎上系東大生」を名乗る彼女に、東大を目指したきっかけからミスコンへの思い、“東大生”であるがゆえの生きづらさなど、さまざまに話を聞いた。(全2回の2回目/最初から読む

神谷明采さん

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社会が東大生を神格化し過ぎている

――神谷さんは東大で経済政策を学んでいたそうですが、友人とも経済の話になりますか。

神谷明采さん(以下、神谷) 基本は学生なので恋バナやあそこのランチがおいしいだの、ダイエットだメイクだのの話ばかりで、話の0.5割ぐらい、「円安ヤバくない?」「海外旅行行きづらくない?」というレベルで話す程度ですね。

――入学してみて、「東大」のブランド力を感じた瞬間はありますか。

神谷 正直、私なんて「東大」という名前がなかったらテレビになんて出られてないと思うので、それはすごいなと思いますね。

――「東大生」という身分を明かした途端、相手の態度が変わることはありますか?

神谷 美容院やカラオケ屋さんで学生証を出したとき、店員さんから「オッ」って感じの反応があると嬉しいですね。入学直後は、「大学どこですか?」と早く聞いてほしいと思っていました(笑)。

――「東大」と明かすと、「すごいね」という反応が返ってくることが多いかと思いますが、正直、どう感じますか。

神谷 社会が東大生を神格化し過ぎているというのは、入学して一番感じました。「頭いいね」とか「レベルが違う」などとよく言われますが、こうして話していても何か違いを感じますか? 私はギャル風なメイクも脚を出すのも好きですが、「東大生」と言わなかったら、ただのバカな若者と見られていると思います。良くも悪くも、色眼鏡で見られがちですね。

 

思考のスピードに喋るアウトプットが間に合わない

――前回もお話しされてましたけど、「東大生」といっても、ガリ勉みたいな見た目の人はそう多くない、ということでしたよね。

神谷 東京大学は男性が圧倒的に多いですが、シルバーアクセをしていたり、流行りのブランドのバッグを持っていたりする人も一定数いるので、全然モサモサしてないと思います。

 ただ、話してみると、論理破綻している人も多いかもしれないです。

――論理的ではなく、論理破綻、なんですね。

神谷 感情的になって早口で喋ってしまう人が多い気がします。私自身も、早口は直したいことのひとつです。

――思考のスピードに対して、喋るというアウトプットが間に合わないみたいな感覚ですか?

神谷 そうですね。色々な人に注意されて、ダメだとわかっているのですが、ゆっくり喋る人とか説明が長い人がいると、途中で割って入りたくなってしまうんです。

 でも、それをやったら友だちがいなくなるし、議論の場でも厳しい存在になってしまうこともわかっているので、気をつけています。