そういったことができる不良は、強い生物だという印象をいだかせやすいでしょう。だから、ひかれやすいのです。
2つ目の理由は…
さらには「ゲインロス効果」という心理効果が働くこともあります。
ゲインロス効果というのは、好意的にせっする場合と非好意的にせっする場合のパターンによって、相手の印象が変わるという理論です。
ここでは、あえてわかりやすく、好意的にせっする場合を「デレ」とよんで、非好意的に接する場合を「ツン」とよぶとします。
実験の結果、ずっとツンツンしている場合と、ずっとデレデレしている場合では、当然ずっとデレのほうが相手からの評価はいいです。
しかし、ずっとデレだった人が、最後にツンとなる「デレツン」は、相手からの評価がいちばん悪いのです。それなら、ツンツンのほうがマシ。
一方、ずっとツンな人が、最後にデレとなると、相手からの評価がいちばん高くなるということが実験でわかりました。つまり「ツンデレ」が最強だということです。
マンガやアニメのラブコメなどでも、主人公の女の子が、冷たい不良っぽい男子のふとやさしいところやかわいらしいところを見て、キュンとするというのが王道です。
不良は、ふだんの行動が悪い印象のことが多いだけに、ちょっといいところが見られると、ゲインロス効果でキラキラして見えてしまうのです。
そもそも、不良自身も「単に目立ちたいから不良になった」という人も少なからずいます。あるいは、あえてルールに抵抗することで、自分の心を強くしているなんていう場合もあるかもしれません。
とは言え、そういう不良たちも、大人になるにしたがって、ほとんどの人は牙をぬかれ、ふつうになっていきます。ルールにしたがって、ふつうであること、ふつうに生きることが、結局いちばんよいということを学んでいくのでしょうね。
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