ーー琴さんは6歳年下ですが、かつては年上好きを公言していましたね。
内山 お父さんがスナック大好きで、子供の頃から連れられて行ってたんですよ。スナックのお姉さんが奥からケーキを出してきて、「ハッピーバースデートゥーユー」を歌ってくれるのが、お誕生日だと思ってました。
スナック通いもあって、年上好きだったところはありますね。そういう体験が刷り込まれてるから、しゃがれた声の女性、パーラメント吸ってる女性、香水の香りが夜っぽい女性とか大好きで、17歳くらいの頃はお付き合いする女性がすべて年上。10歳以上離れてた方もいました。
ーーそんな内山さんも結婚されて、家族ができて。いまの子役たちが置かれた環境に対して何か思うところはありますか。
内山 置かれている環境をどう思うかって、本人次第じゃないですか。僕はあの時代で子役やってて良かったと思えるし、この時代に子役だったら窮屈で駄目になっちゃうと思います。
ただ、今の子役ってしっかりしてますもん。僕らの頃とは、全然違う。子役って呼び名だけが同じで、別のものって感じがしますね。
「最近の子役の親はちゃんとしてるから、お金を稼いでも崩れない」
ーー具体的に言うと、どんなところが。
内山 昔もいたけど、今は自分からなりたいって子が多いですよね。しかも親がちゃんとしていて、しっかり仕事も持っている。そういう、いいとこの子が子役をやってる印象なんです。
僕らの頃って、全員とは言わないけど、どっちかというと貧乏で「子供で一発当ててやろう」って親にやらされてる子が多かった。最近の子役の親はちゃんとしてるから、お金を稼いでも崩れない。
しっかり稼いでる親だったら、子供が稼ぐ金なんてあぶく銭じゃないですか。だから、子供のために貯金してあげるっていう。
ーー午後9時から午前6時までの間、子役を働かせてはいけないとか、就労可能時間も決まってますよね。
内山 いまは、義務教育終了前の子が夜8時まで、18歳未満が夜9時かな。夜8時になる前にスタジオを出なきゃいけないから、実質夜7時とか7時半までなんです。
僕らは、ギリ夜10時でしたね。でも、そんなに守ってなかったですよ。夜中1時とかでも収録してました。
ギャラも単価が決められてるはずですよ。それも、その子や親がおかしくならないような配慮で。昔は青天井で、積まれて断って、積まれて断って、みたいな。