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「浜松まで見に来た甲斐があった!」鑑賞後、ジャーナリスト津田大介が一人祝杯を上げた柳楽優弥主演作

私がミニシアターで観た思い出の映画

2024/05/24

source : 週刊文春CINEMA 2024春号

genre : エンタメ, 映画, テレビ・ラジオ, 芸能

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『夜明け』という映画を静岡県浜松市のシネマイーラで見た。2019年3月28日のことだ。

『夜明け』©2019「夜明け」製作委員会

 平日15:50の回ということもあって客は一人で見に来た自分含め数人。駅からの人気のない道すがら、館内の静けさと呼応するかのように、静かで重苦しく、カタルシスに頼らないすばらしい映画だった。

津田大介さん

是枝裕和、西川美和の愛弟子・広瀬奈々子監督のデビュー作

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 同作は是枝裕和、西川美和という日本を代表する映画監督の愛弟子・広瀬奈々子の監督デビュー作。自分が芸術監督を務めた「あいちトリエンナーレ2019」の芸術祭内映画祭の候補作を探していた最中だったため、鑑賞後「浜松まで見に来た甲斐があった!」と興奮し、浜松駅で餃子とビールを注文し、一人祝杯を上げたことをよく覚えている。