――木村さんは、奥菜さんとの結婚によって20代で2人のお子さんのお父さんになったわけですよね。
奥菜 突然娘の父となったことで彼にも葛藤はあったと思いますし、最初の頃はとにかく夫婦で話し合いをたくさんしました。
ただ、はじめて子どもに会ったときからですけど、娘たちがなにより彼を信頼しているんです。その安心感があったからこそ今がありますし、娘と恋バナをするほど仲良しですね。
「辛くなることもありました」シングルマザー時代の経験
――俳優同士の「同業夫婦」であり、キャリアとしては奥菜さんが木村さんの大先輩になるかと思いますが、アドバイスをすることもありますか。
奥菜 大先輩、たしかにそうですね(笑)。お芝居の話はいろいろしますし、気づいたことはお互いに言い合ったりはします。
――同業同士だと、互いにライバルだ、みたいな意識はあるものですか。
奥菜 どうでしょう。ないかな(笑)。
――お母さんや子どもの支援活動も考えていらっしゃるそうですが、きっかけは何だったのでしょうか。
奥菜 ひとり親のときの経験が大きいです。当時は孤独で、周囲に助けを求めることもうまくできなくて。他の家族を見ると、辛くなることもありました。そういった自分の経験もありますし、周りにシングルマザーの友人も多いので、母子をサポートする環境づくりをしていければいいなと思っています。
そもそも、ひとり親でなくても、ベビーカーだとバスに上手く乗れないとか、段差のしんどさとか、子育てしたことによって、それまで見えていなかった社会の一面が見えたような気がしています。
「尋常性白斑」という病気が発覚し、頭が真っ白に
――昨年には「尋常性白斑」の治療中であることを明かされました。病気はどのようにしてわかったのでしょうか。
奥菜 コロナ禍中に、身体の一部に色素が抜けている箇所があることに気づいたのがきっかけでした。そこから病院に行って、すぐ診断がおりたんです。