タトゥーのおかげでコミュニケーションが取りやすくなった
ーー今も好奇の目で見られることが多いですか。
西本 最近は歩いていても全然見られない。それは「NISHIMOTO IS THE MOUTH」が浸透したのか、ちょっとそこは分からないんですけど。自分もそんなに気にはならなくなってきましたね。
おばあちゃんとかは、すごい不思議そうに見てたりはしますけど。世代的にしょうがないなと思いますけど。
ーー子供はどうですか。
西本 気にしてなさそうですね。うちの近所に小学校があるんですけど、パッとは見ますけど、ギョッとはしてないですね。今って、サッカー選手とか普通に入れてますからね。サッカーとか好きな子だったら、なんとも思わないんじゃないですかね。
ーー「全身の写真を撮らせてほしい」なんて言われたりは。
西本 言われるんですけど、腹が出てるのが嫌で。あと、脱ぐのがめんどくさいとか。だから、「ヤッた女の人しか見れないよ」みたいな感じで、いつも濁しちゃってるんですけどね。
ーー東大に刺青の標本がありますが、「タトゥー、標本にして残したほうがいいよ」などと言われたりは。
西本 僕も残したほうがいいって言われますね。全然いいと思います。まあ、僕より入れてる人って海外だといますけどね。
このタトゥーのおかげで、コミュニケーションが取りやすくなったところはあります。名刺代わりと言うか、僕だってわかるんで。「西本さん!」とか呼ばれて、僕は誰だか分からないけど、向こうは覚えてるというパターンは多いですね。
ハゲたら頭皮をサンリオのキャラで埋め尽くしたい
ーーインパクトはありますからね。
西本 こないだもスキー・マスク・ザ・スランプ・ゴッドってラッパーに「渋谷でPV撮るから出てくれ」って言われて、渋谷に行きましたよ。
ーータトゥーを入れていない箇所は。
西本 入れてないのは、唇とか歯茎。あと、睾丸と陰茎と足の裏。肛門の周りも入ってないですね。今はちょっとタトゥーに対してのモチベがないので、いいかなと思うんですよね。
足の裏とか入ってたらかっこいいですけど、実際痛いのは嫌だと思っていて。ピアスぐらいの痛さだと「生きてるな」って感じがするんですけど、タトゥーは痛さがしつこいんで。でも、完成した時は気持ちいいですけど。だから、もう一個体が欲しいなと思いますね。別のデザインで入れ直したいなというか。
ーー入れ直せるなら、今度はどんなデザインを。
西本 すべてかわいいキャラにしたいですね。サンリオキャラクターとか。もう一個の体を得るのは難しいので、入れるなら頭皮ですね。頭皮も入ってないんで、ハゲたらサンリオのキャラで埋め尽くそうかなって考えていて。そんなおじさんいないと思うし、超気持ち悪くていいなって。
写真=佐藤亘/文藝春秋
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