そればかりではありません。80キロ台だった頃には、まわりから何か言われるようなこともありませんでしたが、140キロ超になると、周囲の人のボクに対する視線が変わったばかりではなく、猛烈な“いじめ”が始まりました。
たとえば、外出すると、誰もが振り返るようになりました。あるいは振り返らないまでも、見ちゃいけないものを目にしたかのように、あわてて視線をそらす人も出てきました。
ボクは、どちらかと言えば人の目を気にする性格です。そんなまわりからの視線はとても辛いものでした。それでもボクは、「人からどんな目で見られようと、あまり気にしないようにしよう」と自分に言い聞かせていました。
ひどい中傷の言葉にさらされたことも…
「別に太っていたっていいじゃないか、ボクはボクなんだから……」と深刻に考えないよう日々過ごしていました。そして、相変わらず大食い生活は続けていました。ある意味では、開き直っていたと言えるのかもしれません。
しかし、それだけでは済みませんでした。ほどなく、視線だけでなく、ひどい中傷の言葉にさらされていることに気づきました。外に出かけて買い物や食事をして帰ってくる間、ほとんど30分おきに、ボクの体型を中傷する声が聞こえてくるようになったのです。
「あの人デブだね」とか「太りすぎだよね」というささやき声に始まり、露骨に「何あのデブ、ヤバくない」などと言っているのも耳に入ってくるようになりました。
そんなことを言う人の7割は、なぜか女性でした。
それも、ひとりのときには言わないのですが、2人以上の“群れ”になると、平気で口々にそんな言葉を口にするのです。