日本テレビの元アナウンサーの脊山麻理子さん(44)は当時としては珍しい元芸能人のアナウンサーとして日テレ入社前から話題となっていた。入社後に感じたアナウンサーとしての葛藤や、「女子アナ」っぽくなかった当時の自分、退社後の選択について明かしてくれた。(全3回の2回目/最初から読む

脊山麻理子さん ©杉山秀樹/文藝春秋

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自分に自信がなかったテレビ局時代

――今は元芸能人がアナウンサーになることは普通ですが、脊山さんの頃はすごく珍しく、入社前からメディアに騒がれてましたね。水着になったことがないのに「グラビアアイドルが女子アナに」と報じるメディアもありました。

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脊山 週プレがすごく報じてくれたんですよ。自分たちがグラビアに載せた子がアナウンサーになったから、やっぱり俺らの目に間違いはなかったという感じで盛り上がって。後にその記事を書いた方が私の週プレのグラビアを担当するので、縁ですよね。

――アナウンサースクールに入っていなかったこともあり、入社後は大変だったそうですね。

脊山 テレビ局時代が一番、人生の中では難しかったですね。今思うと本当にいい経験をしたし、感謝しかないんですけど、自分が未熟すぎて。アナウンサーの練習をしてきてなかったから、本当に下手くそで。当時は自信もなかったし、心の余裕もなくて。

 元芸能人だと報じられるのも嫌で。アナウンサー試験に受かって入社してきているのに「外見で入ってきた」と言われたり。でもそういう声をはねのけるぐらいアナウンスが上手ですとも言えなくて、すごく葛藤はありました。

「Oha!4」に出演するようになり、メンタルが安定

――入社後はどんな番組を担当されていたんですか。

脊山 「エンパラ☆ナイト」「TVおじゃマンボウ」や、永井大さんがMCの「ミラクル☆シェイプ」だったり、「おネエMANS」などバラエティー番組にはかわいがってもらって。でも「ニュース番組をやったことがない」ということで、アナウンス部の中で少し肩身の狭い思いをしていたんです。その中で報道局の制作の番組である「Oha!4 NEWS LIVE」が決まりました。