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日暮里駅から約20分。いよいよ“ナゾの終着駅”「見沼代親水公園」へ

 ……などと考えているうちに、終点の見沼代親水公園駅に着いた。日暮里駅から20分ちょっとの小旅行。これまでほとんど乗る機会がなかった路線だから、車窓から町を眺めているだけでもそれなりに楽しめた。そして終点の見沼代親水公園駅だ。

 

「公園」と駅名に入るからには、その名の通りの見沼代親水公園があるのだろう、きっと。だけど、それ以外はほとんど何の情報も持ち合わせていない。町を歩いたことも、ないに等しい。日暮里・舎人ライナーの終着駅、見沼代親水公園駅とは、いったいどんな駅なのか。

 さっそく高架の駅を降りる。高架下には、尾久橋通りという呼び名を持つ都道が通っている。駅から少し北側には、高架がぷつりと途切れているのも見える。そして、駅の西側にはちょっとした駅前広場。コミュニティバスがやってくるのが見えたから、地域の拠点であることは間違いなさそうだ。

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 反対の駅東側は駅前広場こそないものの、すぐ目の前にセブン-イレブンがあった。駅前にコンビニがあるかないかは、その町で暮らすかどうかの判断を分かつ重大問題だ。この点、見沼代親水公園駅は文句なし。

 新しくて大きなマンションも建っているし、少し駅から離れたら一戸建ても目立つような徹底的な住宅地。商店街のようなものも、駅前の限られた範囲を歩くばかりでは見当たらない。

 かといって、尾久橋通り沿い(つまり日暮里・舎人ライナーの高架沿い)にはチェーン系の飲食店がいくつかあったりして、ロードサイド系の商業ゾーンの雰囲気もある。静かな住宅地と、軸となる道路と鉄道が通る尾久橋通り。実にうまく棲み分けができていて、なかなか良い雰囲気の町ではないかと思う。

住宅街の中を歩いて北に抜けると緑が見えてきた

 

 そんな住宅地の中を歩いて少し北に抜けると、小さな小川が流れる緑地帯があった。これこそが、駅名にもなっている見沼代親水公園なのだろう。高架下(つまり尾久橋通り)を横断し、西から東へとずーっと続く細長い緑地公園。なんと約1700mも続いているというから、たいしたものだ。

 

 そして、この公園よりも少し北には、毛長川という川も流れている。毛長川を渡ってさらに北に歩くと、少しずつ町の雰囲気が変わってくることがわかる。