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論点がズレる人とはどう会話をすればいい? 中野信子が回答する“対処の5パターン”

中野信子の人生相談#1

2024/06/22
note

早とちりタイプは、あなたのよき右腕になってくれるかも

(4)そもそも理解力が不足気味で仕事にならない(能力不足系)

 このタイプが最も厄介ですね。人柄としては悪い人ではないのでしょう。もしも相手がこのタイプに該当するのであれば、あなたがカサンドラ症候群のような状態に悩まされてしまう恐れがあります。カサンドラ症候群とは、コミュニケーションをとるのが難しい相手の近くにいる人が心身に不調を来してしまうことをいいます。真面目で責任感があって面倒見がよく忍耐強い人ほど、この落とし穴にはまってしまいます。

 その人の能力が水準に達していないなら、責任を取るべきは本来、その人を採用した人事にあるはずなのですが、そうも言えない……と真面目な人は飲み込んでしまうと思います。でも本当にあなたのせいではないし、残念ながら大人になってからは身長を伸ばすことができないのと似て、今から高い理解力を身につけさせることはできない、つまり相手の方は絶対に変わらないので、あなたにはできる限りうっすい関係をつくる努力をしてほしいと思います。たとえ部下であっても、テキトーな関係をチャラく構築することができたとき、この問題から卒業できるのではないでしょうか。

(5)僅かな手がかりからあれこれ察し過ぎて自爆する(早とちり系)

 このタイプは、使い方さえ間違えなければ、実は超仕事のできる人でもあります。ちょっと面倒ではありますが、情報を小出しにすると早とちりしてマイウェイを行ってしまいますから、一気にすべてを明かして指示しなければなりません。それさえうまくできれば、この人は必ずあなたのよき右腕となってくれますよ。

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 ご健闘をお祈りいたします!!

text:Atsuko Komine

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