文春オンライン
小5の息子が「学校で笑われる」と壊れた水筒を…アフリカ最貧国で国際結婚した日本人夫(40)が明かす、日本とマラウイの決定的な違い

小5の息子が「学校で笑われる」と壊れた水筒を…アフリカ最貧国で国際結婚した日本人夫(40)が明かす、日本とマラウイの決定的な違い

マラウイ国際結婚・コガさんインタビュー#2

6時間前
note

――ジェニーさんはまた教育方針が違う?

コガ 妻も、勉強に対しては厳しいですが、日本は小学生も塾に行っていますし、宿題もマラウイに比べたら量も多いし毎日出るわけで、私はそれに慣れさせようと厳しくしてしまっていて。そういう部分で衝突というか、話し合ったことがありました。

――マラウイと日本で、勉強のスタイルがかなり違うんですね。

ADVERTISEMENT

コガ 勉強以外でも、例えばマラウイの場合、「5分前行動」はまずないので、13時から授業というと、13時までしっかり遊んで、それから教室に戻る感じで。

 ただ、日本社会では時間にルーズなことはよくないので、きっちり守って欲しいという思いでいたんです。

コガさんファミリー

積極性は失わずに育っていってほしい

――日本社会に合わせることについて伝えたことで、リオンくんに変化はありますか。

コガ 最初は、「なにがダメなの?」という感じで、なかなか難しかったですね。寝るときも、「21時に寝るよ」と言っても、21時になってようやく準備をはじめるんです。

 妻も納得はしているんですけど、彼女もマラウイの文化を知っているので、そんなに急いでなにもかも合わせなくてもいいんじゃないの、というところで話し合いました。今は、私が急ぎすぎたのかなと、反省もしています。

――マラウイ出身の転校生という注目を浴びやすい立場ゆえに、一層厳しくしてしまう部分もありますか。 

コガ 私自身も幼少期はそうでしたが、日本人って目立ちたくないというか、「皆一緒」という意識の人が多いと思うのですが、リオンにはそうなってほしくないと思っていて。

 リオンは日本語が分からなくても、自分から積極的に手を挙げるそうなんです。クラスメイトから「お前できないだろ」と言われても気にしないみたいで、私はそういうところをすごいなと思って見ていて。

コガさんファミリー

――すばらしいです。

コガ 日本で生活していく中でその積極性は失わずに育っていってほしいなと強く思います。周りと違うことに引け目を感じるのではなく、自分の個性としてどんどん発信していってほしいですね。

 だから、日本で生活する上での最低限のマナーを身につけた上で、皆が恥ずかしがって前に出ないことがあっても、それに合わせることはないよと、ずっと伝えています。

関連記事